人気の劇団☆新感線の舞台を映像化したゲキ×シネの魅力とは?

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人気の劇団☆新感線の舞台を映像化したゲキ×シネの魅力とは?

アーティストのライブからサッカーの試合の中継など、いわゆる映画以外のコンテンツを映画館で上映するODSがここ数年、より一般化してきた。2004年からスタートしたゲキ×シネは、ODSのなかでも人気のコンテンツだ。ゲキ×シネとは、劇団☆新感線の舞台を複数のカメラで収め、映像として映画館で上映するもので、その第10弾作品として、1月12日(土)から彼らの代表作であり、2011年に大阪と東京で上演された『髑髏城の七人』が上映される。では、ゲキ×シネはなぜここまで支持されているのだろうか?

まず第一に挙げたいのが美しい映像だ。今やプラチナチケット化し、舞台では劇団☆新感線の作品を見たことがないという人も多いだろう。だが、ゲキ×シネではそんな新感線の舞台が手軽に、クリアな映像で堪能できるのだ。今回は18台ものカメラで役者たちの感情のこもった表情をアップでとらえるなど、劇場の最前列でも見られない迫力の映像で楽しめるのだ。

第二はクリアな音。彼らの作品にとって欠かせないのが音楽だ。殺陣の途中で歌が入ったりする展開はミュージカル風だが、曲調はゴリゴリのハードロック&へヴィメタル。岡崎司が手がけるオリジナル曲は、劇団を主宰し、そのほとんどの演出を務める、いのうえひでのりの趣味が反映されており、そんなメタルな楽曲がライブハウスにいるかのような迫力で流れる。

劇団☆新感線の作品というと、神話や史実をモチーフに、剣劇や妖術などが入り乱れる外連味を効かせた時代活劇シリーズの“いのうえ歌舞伎”と、容姿から笑いを誘うような個性あふれるキャラクターが複数登場し、爆笑の渦を巻き起こす“ネタもの”というのが大きな二本柱で、本作は前者の代表作だ。戦乱の世を舞台にした和風ファンタジー的なテイストはいわゆる時代劇とは異なり、次々に登場するキャラクターも魅力的で、彼らを通して物語により深く感情移入させていく展開は、どこかロールプレイングゲーム的な楽しさもある。

もちろん舞台は生で見るのが一番だろう。しかし、映像作品として、舞台とはひと味違った魅力がゲキ×シネにはあるのだ。同作を舞台として見た人ももう一度楽しめるゲキ×シネを、是非とも劇場で堪能してもらいたい。【トライワークス】

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