笑い、笑いの舞台挨拶!妻夫木聡が母・吉行和子から勧められた入浴剤とは?
『男はつらいよ』シリーズの山田洋次監督『東京家族』の初日舞台挨拶が、1月19日に丸の内ピカデリー1で開催。橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、林家正蔵、妻夫木聡、山田洋次監督が登壇し、山田監督は「2010年秋から準備を始め、2011年の震災がで延期して、1年後にまた取り組む。足掛け4年ぶりに封切りの日を迎えました」と感慨深い表情で挨拶をした。
橋爪功は、かなり年齢が上の父親役で、背中を丸めての演技で腰がこるため、よくマッサージへ行ったという。「そしたら『山田監督もよくいらっしゃいますよ』と言われて。2度目は『今、監督、奥でやってますよ。声をかけますか?』って言われたから、要らない、要らない!って。せっかくリラックスしに行っているのに」と苦笑いすると、山田監督も爆笑!
吉行は、劇中の家族のことが大好きになり、とりわけ息子役の妻夫木のことがお気に入りのよう。「若い方が良いからね。長男は医者として成功しているし、安心だと思ってほっときました」と言うと、長男役の西村がジェラシー丸出しの表情を見せ、会場は大爆笑に。また、妻夫木にお勧めの入浴剤を尋ねられた吉行は、「“よみがえれ赤ちゃん肌”ってのを見つけて、それを使ってると言ったら、頭の中で『無理だよ』って言ってたのかな?と」と答えると、妻夫木は大慌てで「思ってないですよ」と笑いながら否定し、またまた爆笑の渦となった。
本作は第63回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門での上映が決まっている。同映画祭では、本作でオマージュを捧げた小津安二郎監督の『東京物語』(53)デジタルリマスター版も上映される。その他、第37回香港国際映画祭に出品され、台湾、香港、シンガポールなどへの配給が決定、ドイツ、スイス、フランス、北米、インド、韓国からも配給オファーが入っている。
山田監督は本作への思いをこう語った。「震災後、絆という言葉がもてはやされ、家族のことを考えなきゃいけないなと、みんなが思ったりする大きなきっかけになりました。延期するかどうかを迷ったけど、やって良かったなあと思いました」。
子供たちに会うために上京した老夫婦と子供たちが過ごす数日間を通して、家族の絆や別れ、希望を紡ぎ出した『東京家族』。家族について色々な思いがあふれてくる感動作だ。【取材・文/山崎伸子】