『ダイ・ハード5』ジョン・マクレーンの息子の吹替は野沢那智の息子に決定!

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『ダイ・ハード5』ジョン・マクレーンの息子の吹替は野沢那智の息子に決定!

不死身刑事ジョン・マクレーンの活躍を描くシリーズ第5弾『ダイ・ハード ラスト・デイ』(2月14日公開)。本シリーズでブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンの日本語吹替を務めたのは故・野沢那智だが、この度、本作に登場するジョン・マクレーンの息子ジャックの日本語吹替、野沢那智の息子である野沢聡が担当することがわかった。

2010年にこの世をさった野沢那智は、1990年の『ダイ・ハード』テレビ地上波放送時からブルース・ウィリスの声優を務め、そのマッチングから強い印象と人気を誇り、当時はブルースの声=野沢那智の声と認識していた子供も多かった。本作で息子・野沢聡が演じるのは『ダイ・ハード』(89)以来、25年ぶりに登場する、運の悪さが遺伝した息子ジャック・マクレーン。当時、幼かった彼も、現在はその体格も父親ジョン・マクレーンに見劣りしない立派な青年へと成長。疎遠だったジョンとはそりが合わないが、父親の職業(刑事)とも決して遠くない諜報員という職に就いている。本作では、そんな世界で最もツイてない男ジョンと、そのDNAを色濃く受け継いだ息子ジャックがシリーズ最悪のトラブル、しかも言葉も土地勘も通用しない異国の地で巻き込まれてしまい、シリーズ最大の敵に立ち向かう。

父親が演じていたジョン・マクレーンの息子を演じることになった野沢聡は、主に舞台などで活躍する俳優だ。父との思い出を「確か『ダイ・ハード4.0』(04)のリハーサル用に、少しでも鮮明に資料映像が見取れるようにと、当時としてはまだ比較的高価だった液晶テレビを父にプレゼントした記憶があります。天才肌と称されることが多い父・野沢那智でしたが、実は大変な努力家で、寝食も忘れるほどリハーサルに没頭し、それこそ命を削るように一言一句にまでこだわっていました。だからこそ、そんなプレゼントもふと自然にできたのでしょう」と振り返る。

幼い頃から、父親のストイックに声優業へ取り組む姿、特に『ダイ・ハード』へ並々ならぬ意欲で心血を注ぐ姿を見てきた野沢聡は、「声の仕事に対しては、生半可な覚悟で手を出すべきではないと思い、控えてきました」と明かす。しかし、野沢那智が亡くなった後、一大決心のうえ真正面から声の仕事に取り組むようになった野沢聡は本作のオファーを受け、「出演が決まった時、『全てはこのためだったのか!』と身震いするほどに受けた衝撃的な感覚は未だに忘れられません」と強い思いを語る。 

リハーサル中はもちろん、アフレコ収録日も、晩年に父と過ごした懐かしい日々が脳裏をよぎった。「“A GOOD DAY TO DIE HARD”、とても良い濃密な一日となりました。拙いところも多々あると思います。しかし、せめて思いだけでも負けぬよう収録に臨み、精一杯、体当たりをして取り組ませていただきました。あとは皆さんにとっても、特別な作品となるよう心から切に願うばかりです」と作品への思いを熱く語った。ちなみに本作では、ブルース・ウィリスの吹替を、野沢那智の愛弟子の一人でもある中村秀利が務めることも決まっている。【Movie Walker】

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