村上隆の初監督作『めめめのくらげ』 完成、こだわり抜いた舞台裏を吐露
世界的アーティスト村上隆初監督の実写+CGによるファンタジー映画『めめめのくらげ』(4月26日公開)の完成披露試写会が、4月18日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。子役の末岡拓人と浅見姫香、窪田正孝、斎藤工と共に登壇した村上監督は「2年かけて完成しました」と、感無量の表情で挨拶をした。
『めめめのくらげ』は、CGだけで1000カット超と、日本映画の枠を超えたプロジェクトでありながら、少年と不思議な生き物との友情の絆を描く感動作となった。村上は「先月は完成間近でいろいろと大変でした」と舞台裏を吐露。「僕がちゃぶ台をひっくり返したり、現場がごたごたになったりして。映画を監督するのは初めての体験でしたが、観客の気持ちになって作り、これ以上できないと言うくらいの自信作になりました」。
本作で主演を務めた子役の末岡拓人は、現場で村上に怒られ続けたことを告白。「やってる時は嫌になったりしたけど、今となっては感謝できることだと思います」。同じく子役の浅見姫香も「しわを寄せないようにと言われたりしました」とコメント。末岡との共演シーンが多かった斎藤は「同じ表現者として刺激になるものがたくさんありました。すごい立派な主役でした」と彼をねぎらい、本作について「メイドインジャパンですが日本という枠では計りきれないエネルギーを持った作品、生き物だと思います」と賛辞を送った。窪田は村上監督について「監督自身が楽しんで現場を仕切っていて、元気をもらいました」と笑顔で語った。
最後に、村上監督は「冒頭のシーンからクレジットが終わった先まで、全部を作り切ったので、離席しないで後2分くらい待ってくれたら嬉しいです」と訴えかけた。フォトセッション時には、くらげ坊と、るくそーという劇中のキャラクターの着ぐるみも登場し、会場は大いに盛り上がりを見せた。【取材・文/山崎伸子】