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渡辺謙がスタンディングオベーションに涙

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渡辺謙がスタンディングオベーションに涙

第70回ヴェネチア国際映画祭で、特別招待作品として出品した日本映画『許されざる者』が、現地時間の9月6日(金)深夜に上映され、上映に先駆け行われたレッドカーペットには、主演・渡辺謙のほか、柄本明、柳楽優弥、李相日監督が登場した。

上映後、エンドクレジットが流れ始めると、場内はスタンディングオベーションに。約10分間の鳴り止まない拍手のもと、キャスト陣が感無量の様子で立ち上がると、場内にはさらに大きな拍手が響いた。目を潤ませた渡辺謙は李監督の手を取り、ふたりで高く手を掲げて観客の熱い拍手に応えてみせた。

公式上映に先駆けて行われた記者会見では、今回の映画化の経緯や、それを日本の歴史の中にどう取り入れて脚色したのかといった点に質問が集まった。『硫黄島からの手紙』以来、クリント・イーストウッドと親交を持つ渡辺謙は、今回の映画化のきっかけについて、まず自らイーストウッドのプロダクションに連絡を入れていたことを明かした。「彼自身(イーストウッド)も自分(渡辺)が関わると作品に影響をすると思ったのか、自由にやらせてくれました」という。

また、李監督は「日本で時代劇を作ることはチャレンジですが、サムライの文化が滅び近代化に移った時代を背景に、先住民と入植者たちの、あまり語られることのなかった歴史に光を当てることは有意義だと思いました。勧善懲悪ではなく、渾然とした人間の本質を描きたかった」と語った。

日本版の舞台は、幕末から明治へと移る激動の時代の北海道。渡辺謙扮する主人公の釜田十兵衛が、貧困にあえぐ子供たちやみじめな日常を強いられる女郎といった“弱者”のために、刀を手にして戦う壮大なヒューマンドラマが、いよいよ9月13日(金)より全国公開となる。【Movie Walker】

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