新iPhoneが記録的ヒット!今だからこそ振り返りたいジョブズのプレゼン能力とは?
9月20日に発売された米アップル社のスマートフォン新機種「iPhone5s」と「iPhone5c」。昨年発売された「iPhone5」の500万台という数字を大きく上回り、3日間で販売台数が900万台を越えたと発表された。現在も、売り切れおよび出荷待ちの状況となっている。
9月10日に発表されて以来、話題に上り続けているこの最新機種を、故スティーブ・ジョブズならどのようにプレゼンしただろうか。ジョブズといえば誰もが認めるプレゼンの名手で、歴史的な名スピーチと比較されることもしばしば。“音楽の攻略”を宣言した2001年のiPod発表をはじめ、“アップルが電話を再発明します”という一言が印象深い2007年のiPhone発表など、彼が残した“名演”は今でも語り草だ。製品の魅力をシンプルに、かつ誰もが分かる言葉で解説しながら、決してユーモアも忘れない。 そんなジョブズのプレゼンはアップル社が誇る大きな強みのひとつだった。
「iPhone5s」、「iPhone5c」に関していえば、やはりホームボタンに搭載された指紋認証については強くアピールしたのではないだろうか。それがセキュリティの向上はもとより、何をするにもパスワードを求められる煩雑さをクリアしてくれるのだと、ジョブズ流の言い回しで力説する姿を見たかった人も多いはず。よりポップになった「iPhone5c」のデザイン、より美しいグラフィック、より洗練されたデザインについて、どのような魅力的なキーワードで印象づけてくれたのか。だが、そんな“妄想”に走ってしまう一方で、事前情報通りの商品だったことでジョブズ在りし日の“サプライズ”に欠けていたという声も早くも聞えてきている。
急逝した革命家スティーブ・ ジョブズの半生を描いた映画『スティーブ・ジョブズ』(11月1日公開)でも、今や“伝説”とも言われるプレゼンを再現したシーンが見どころのひとつとなっている。それはジョブズという人間の哲学や世界観が、プレゼンというに場に集約され、端的に現れているからに他ならない。新iPhoneが反響を呼んでいる今だからこそ、彼の残した名プレゼンに思いを馳せながら、本作をぜひチェックしてみてほしい。【Movie Walker】