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アンジェリーナの両乳房切除、模倣例続出で医師が警鐘

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アンジェリーナの両乳房切除、模倣例続出で医師が警鐘

今年5月に、両乳房切除及び再生手術をしたアンジェリーナ・ジョリーの勇断は、多くの人々に乳がんへの関心を喚起し、自らも勇断する手助けもしているようだが、必要もないのにアンジェリーナの真似をする女性も増えており、医師が警鐘を唱えている。

アンジェリーナの細胞には、乳がんのリスクを80%、卵巣がんのリスクを50%も高めると言われている異形遺伝子「BRCA1」が存在することから、アンジェリーナは両乳房切除及び再生手術に踏み切ったが、この発表により、イギリスでは、遺伝子テストを受ける人の数が67%増加し、予防のための乳房切除手術を受ける人が4倍に増えたという。

またロンドンの専門機関の調査結果によれば、同クリニックでもアンジェリーナを真似したい人々が続出し、片方の胸にしか乳がんが見つかっていないにもかかわらず、4人に1人が両乳房切除を希望するようになったという。

「アンジェリーナの一件で、人々の関心を喚起したのは大きな成果ですが、5月以降、彼女と同じ状況でもないのに、クリニックに来て、『アンジェリーナ・ジョリーと同じにしてください』と希望する人がもの凄く増えています。乳がんになったからと言って、異形遺伝子がないにもかかわらず乳房を切除しても、何の効果もないどころが危険も伴います。乳房切除によって乳がんのリスクが90%減るという調査結果も発表されたようですが、BRCA1やBRCA2がある人は1%にも満たないほど稀です。それらがないのに安心のために乳房を切除することは、手術後にうつなどの精神面でのリスクが生じることも多いのです」

「遺伝子検査の値段が高いので、テストを勧めずに手術をする病院もあるようですが、まずはきちんと検査をしてから医師とよく相談して決断してほしいと思います」と、同機関のケファ・モクベル教授がデイリー・メール紙に語っている。

アンジェリーナは、術後に胸元の大きく開いたドレスでレッドカーペットを歩き、最近では手術前にはなかったようなノーブラで乳首が見て取れるタンクトップを着て街を歩くなど、術後もセクシーで健康であることをアピール。また、英エンパイア誌が選んだ、“最もセクシーな映画女優”の9位にランク入りするなどセクシー度は健全で、人々の人工乳房に対する認識も大きく変わってきたことも背景にあるようだ。【NY在住/JUNKO】

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