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アジアの監督が語る日韓でのコメディの差とは?

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アジアの監督が語る日韓でのコメディの差とは?

アジア映画3作品の記者会見、2作目は韓国の『Unstoppable Marriage』。家柄が異なる男女の結婚をめぐる騒動を描いた本作から、キム・ソヌク監督が登壇した。 

――沖縄の印象は?

キム・ウンソク監督(以降、監督)「美しい島に来られて喜んでいます」

――レッドカーペットはいかがでしたか?

監督「韓国や他の映画祭よりも長く、主人公となる皆さんをたくさん見られて楽しかったです」

――作品の見所は?

監督「伝統と現代、文化の違いから衝突します。韓国の古い世代の方は、礼節や男女間のことなど、若い人たちの感覚とは随分違います。そういうところを比較しながら見ていただければと思います」

――沖縄国際映画祭のコンセプトに関するエピソードがあれば

監督「“Laugh”ということでは、出演しているキム・スミさんという60歳近い女優さんがいらっしゃるのですが、普段はとても物静かな方なのに、カットになると、周囲のスタッフたちを色々笑わせてくれて。監督の替わりに『カット!』とか言ったりして、現場は笑いに包まれていました」

――韓国と日本のコメディの差はどんなところですか?

監督「日本のコメディは映画館やDVDで見ているだけですが、笑いのツボ、という部分では変わりないと思います。ただ、日本が細部にわたって笑っているのに比べ、韓国では大枠でとらえて笑っているような感じですね」

――今後の沖縄国際映画祭はどうなっていくと思われますか?

監督「これぐらい大きなコメディの映画祭は初めてです。コメディはこれまで低く評価されてきました、これから続けていくことでその評価も変わってくるでしょう」

――今後も映画祭に出品する予定はありますか?

監督「今作が監督としてのデビュー作になります。今後も招かれたら是非出品したいし、来たいと思っています」

記者会見翌日の3/20には舞台挨拶も行われ、スペシャルサポーターのエド・はるみと共に登壇。エドは“ロマンティックコメディー”という紹介を、“ロマンティッグ〜〜コメディー”などと、笑いを誘うトークを連発した。

司会者の「次回作でエド・はるみをを女優として使うならどんな役で?」との質問に監督は、以前に助監督として関わった作品がすぐに思い浮かんだようで、「小学校に赴任してきた女性教師が、男性教師を好きになり、一方でその小学校の生徒も男性教師が好きだった。その三角関係の中で小学生と張り合うヒロインに」というビミョーなサービストーク(!?)を披露し、会場を沸かせてくれた。

本作は2007年韓国公開のロマンティックコメディーで、テレビドラマ「春のワルツ」で人気を博したソ・ドヨンが主演を務める。日本での公開は今のところ未定となっている。【取材・文/真野博之】

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