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八千草薫、『くじけないで』で58年ぶりに海外の映画祭へ!

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八千草薫、『くじけないで』で58年ぶりに海外の映画祭へ!

今年101歳で亡くなった詩人・柴田トヨの半生を描く感動作『くじけないで』の初日舞台挨拶が、11月16日に丸の内ピカデリーで開催。主演の八千草薫、武田鉄矢、伊藤蘭、芦田愛菜、上地雄輔、深川栄洋監督が登壇。本作は、オーストラリアで開催中の第17回日本映画祭に招待され、八千草が、主演映画『蝶々夫人』(55)でのカンヌ、ヴェネチア、香港映画祭の参加以来、58年ぶりに海外の映画祭に赴くことが決定。八千草は「もうすでに、この作品の良さを知ってくださってるんだなと思って、心強く感じました」と語った。

八千草は、11月12日に行われた美智子皇后陛下行啓の試写会に参加した感想について「とても良いものを見せていただいたとお言葉をいただき、うれしかったです」とコメント。本作のキャンペーンでは各地を回った八千草は、「ほんの少しくじけたかなと。かなりくたびれました」とおちゃめな笑顔を見せた。共に回った武田は「分量が多かったもんね。おっかさんは、あまりしゃべりが得意じゃないので。でも、みなさんが試写を見て、ほめてくれて、すごくうれしかったです」と語った。

トヨの子供時代を演じた芦田は「トヨさんの詩を読むと、温かい気持ちになるので、私もトヨさんみたいな詩が書ければ良いなと思いました」と挨拶すると、大人たちから「100点」「素晴らしい」と称えられた。上地は「僕は禁煙して3日後に、監督からタバコを吸ってくださいと言われ『マジかよ!』って思いました」と恨み節を言い、会場の笑いを取った。

メガホンをとったのは、『60歳のラブレター』(09)の深川栄洋監督だ。昨晩一睡もできずに、感慨深くこの日を迎えたという監督は、「『撮影できますよ』と連絡があって、その3日後にトヨさんが亡くなりました。トヨさんは映画化をとても待ち望んでいらっしゃいました」と、感無量の表情を浮かべた。

柴田トヨは90歳を過ぎて詩作を始め、彼女が98歳の時に刊行された詩集「くじけないで」は200万部のベストセラーとなった。本作にも熱い視線が寄せられている。【取材・文/山崎伸子】

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