岡田准一の“パス”に井上真央は「プレッシャーがかかっちゃう」と笑顔
百田尚樹の同名ベストセラー小説を、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの山崎貴監督が映画化した『永遠の0』の初日舞台挨拶が12月21日にTOHOシネマズ日劇で開催。主演の岡田准一、三浦春馬、井上真央、山崎監督、原作者の百田尚樹が登壇。苦悩する零戦のパイロット役を演じた岡田は「とても苦しい役でした」と熱い思いを告白した。
岡田は「山崎監督に支えていただきました。山崎監督が神がかっていて、身を削るように現場におられた」と言うと、山崎監督は「だんだん小汚くなっていった?」と苦笑い。井上も山崎監督について「鬼気迫るというか。思いの強さをすごく感じました」と振り返った。岡田は続けて「監督と心が通じ合えた現場で、監督についていけて良かったです」と感無量の表情を見せた。
三浦も本作にはとても真摯な姿勢で臨んだと言う。「自分が何を感じ、この映画を見終わった後、見た人にどういう行動に出てほしいのかをずっと考えてきました。こんなに真剣に戦争のことを考えたり、お客さんに届けたいと思う気持ちが膨らんだことは、今まで正直なかった」と、確かな手応えを感じた様子。原作者の百田も「本当に素晴らしい映画。岡田さんたちも最高の演技!山崎監督は日本一の監督です」と手放しで絶賛した。
岡田は、来る2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公・黒田官兵衛役を務め、井上は、再来年2015年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」で、幕末の長州藩士・吉田松陰の妹・文(ふみ)役を演じる。岡田は、「再来年の井上さんに良いパスが渡せるように」と来年の豊富を語ると、井上は「岡田さんからはそこそこのパスをいただいて。そこそこで大丈夫。プレッシャーがかかっちゃうから」と笑顔で語り、会場を笑わせた。
現代を生きる青年・佐伯健太郎(三浦春馬)が、フリーライターの姉・慶子(吹石一恵)と共に、太平洋戦争の特攻で戦死した祖父・久蔵(岡田准一)の過去と向き合っていく。サザンオールスターズの主題歌「蛍」のナンバーも深い余韻を残す。試写会での満足度は98%という異例の数字を記録した本作は、興行の数字にも期待がかかる。【取材・文/山崎伸子】