松たか子、黒木華らが和装で登壇!新歌舞伎座で初のプレミア

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松たか子、黒木華らが和装で登壇!新歌舞伎座で初のプレミア

山田洋次の監督第82作『小さいおうち』(2014年1月25日公開)の歌舞伎座プレミア試写会が、新しくなった歌舞伎座で、12月26日に開催。松たか子、倍賞千恵子ら豪華キャスト13名と、山田監督がレッドカーペットを歩いた。女優陣は、全員が和装で登壇。新歌舞伎座となってから映画が上映されるのは、今日が初めてとなった。山田監督は松や倍賞と花道を歩いたことに照れながらも「歌舞伎座にふさわしい映画であるように、期待を裏切らない作品であることを願うのみです」と会場に訴えかけた。

『小さいおうち』は第143回直木賞を受賞した中島京子のベストセラー小説の映画化作品。東京郊外の“小さいおうち”で起こった恋愛にまつわる事件の真実が、戦前の昭和と、平成の2つの時代を通して描かれる。本日は、松たか子、黒木華、吉岡秀隆、橋爪功、吉行和子、室井滋、中嶋朋子、ラサール石井、秋山聡、市川福太郎、夏川結衣、小林稔侍、倍賞千恵子、山田洋次監督の14名が登場。主演の松は、演じた時子について「この奥様は、共感を呼ぶのか、とても微妙な役どころですが、こんな人もいたんだろうなと思いを馳せながら、楽しんでいただけたらと」と笑顔で語った。

女中タキ役の黒木は「奥様をずっと見守っていて、いろんな人を目撃したりする役。あ、すみません。緊張してます」と紅潮しながら挨拶。平成時代のタキ役を演じた倍賞は「自分のことよりも相手の幸せを願うタキちゃんがとても好きになり、体のなかに入ってきました。久しぶりの山田監督の作品で、最初はドキドキしてたけど、良い山登りをさせていただいてると実感しました」と、感慨深い表情を見せた。

時子の夫役の片岡孝太郎は、京都南座の千秋楽で出席できず、ビデオメッセージを寄せた。片岡は「とても素敵な作品で、感動して、何回も涙しました」とアピール。それを受けて松が「孝太郎さんだけいられないなんて残念。あとで、なぐさめてあげます」と、妻としておちゃめにコメントする一幕も。

最後に、山田洋次監督が力を込めてこう締めくくった。「昭和の物語ですが、周りを平成で包んでるという構造の映画です。あんな時代があったんだなと感じていただけたらと。また、その時代がこれからも続いていく。そういう大きな歴史のうねりのなかに、今の人類はいるんだと、ふと考えていただけたらと」。山田監督の熱いメッセージを、是非、劇場で受け止めたい。【取材・文/山崎伸子】

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