ガールズパワー炸裂の第71回GG賞、下ネタで男性を一蹴りもレオは笑顔で承認!?

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ガールズパワー炸裂の第71回GG賞、下ネタで男性を一蹴りもレオは笑顔で承認!?

現地時間の12日に開催された第71回ゴールデングローブ賞は、昨年に引き続きティナ・フェイとエイミー・ポーラーがホストを務めた。「いじめはなし」と語っていた2人は、マイルドながら特に男性をネタにすることで男女を平等の地位に押し上げるとともに、ベテランをチャかしたり下ネタも披露しながら、ガールズパワーを炸裂させた。

今年は、御年77歳のロバート・レッドフォードにブルース・ダーンを初めとして、メリル・ストリープ、ジョン・ボイトにマイケル・ダグラス、ヘレン・ミレン、ダイアン・キートン、トム・ハンクス、ジョニー・デップ、ジュリア・ロバーツ、グウィネス・パルトロウ、ロバート・ダウニー・Jr.、オーランド・ブルームにクリス・ヘムズワース、エマ・ワトソンにジェニファー・ローレンスなど新旧の豪華キャストが勢ぞろいしていることを受け、開口一番、「昨年はだめ。今年はすごいわ!」とスターたちを何気なく格付けしながら、『リンカーン』『ゼロ・ダーク・サーティ』など政治色の強い作品が多かった昨年に比べて、今年は過激な性描写が話題の作品が話題になっている点に注目し、下ネタを連発した。

「『アデル、ブルーは熱い色』もそうだけど、今年は義性器が多かったわよね。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のジョナ・ヒルのペニスも人工ペニスよ」と言い放ったエイミーは、トム・ハンクスを“アメリカの宝”と持ち上げたあとで、「『ウォルト・ディズニーの約束』のトムのペニスも人工よね。最も彼はいまもだけど。ずっと人工ペニスを付けているのよ」とトムをもネタにし、トムが困ったような顔をする場面もあった。

また、セシル・B・デミル賞を受賞しながら今回も授賞式を欠席したウディ・アレン監督について、「マーティン・スコセッシ監督が受賞して間もなくの受賞は納得だわ。背が小さくて大きい眼鏡をかけている人がもらえるんだから」とスコセッシ監督をもチャかしたほか、早口な監督の真似をしたり、「『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は3時間でFワード(禁止用語)を506回連発の映画史上の新記録よ!」と同作関連をいじりまくった。

また、毎日ヘアメイクに3時間を費やしたというカーラーを巻いたヘアスタイルが話題の『アメリカン・ハッスル』のブラッドリー・クーパーについては、「最初の映画のタイトルは『かつら工場の爆発』だったのよね」といじったり、『her 世界でひとつの彼女』では、「あれは近未来の話だけど、主役をホアキンがやっているからなんだか納得しちゃうわね」と浮世離れしたホアキン・フェニックスをいじると彼も苦笑い。また、エイミーが、同作で人工のOSサマンサ役で声の出演をしているスカーレット・ヨハンソンのハスキーボイスを真似るなど、あくまでマイルドなジョークで笑いを誘った。

映画女優がテレビ女優を格下と見下しているという観点から、今回、テレビと映画の双方で主演女優賞にノミネートされたテレビ女優のジュリア・ルイス=ドレイファスがお高く留まってサングラス姿で電気煙草をふかし、リース・ウィザースプーン扮するテレビ仲間と距離を置こうとするシーンも好評だったが、『ゼロ・グラビディ』の紹介で、「あれはジョージ・クルーニーが同年代の女性と1分でも長く過ごすくらいなら、宇宙に身を投じて死んだ方がマシっていう映画よね」と、年下大好きのプレーボーイを皮肉ると、アルフォンソ・キュアロン監督や共演者で親友のサンドラ・ブロックを初め、会場は大きな笑いに包まれた。

また、ホストの突込みに負けない俳優たちの対応もなかなかの評判だった。

ハリウッドで最も愛されていると評判のマット・デイモンは、ホストからだけでなくプレゼンターからも今回最大のいじられ役となったが、ホストから、「普段の彼はゴミみたいな男なのよ」と紹介されると、プレゼンターで登壇した際には、「(プロンプターを読むための)眼鏡も忘れたゴミ男です」とユーモアのセンスと頭のよさをのぞかせた。

しかし、マットもノミネートされていたテレビ部門の『恋するリベラーチェ』で主演男優賞を受賞したマイケル・ダグラスから、「彼は僕がいままで共演した俳優のなかで最も勇敢で才能のある俳優です。彼がこの場に立っていないのは僕の方がキャリアが長いからです」と大絶賛を浴び、メディアが「今回は、マット・デイモンが主役だった」と書きたてるほどだった。

さらに、30ポンドの減量で女装で挑んだ『ダラス・バイヤーズクラブ』で助演男優賞を受賞したジャレッド・レトが、「この場を借りてクリアにしておきたいのですが、僕のは義性器じゃありません。お尻も本物です。全身をワックス脱毛しました。女性と一部の男性ならわかると思いますが、幸いにもヘアの一部分は脱毛しないで済んだのですが」とスピーチで切り返した。

そして今回最大のハイライトとなったのが、ドラマ部門の主演女優賞のプレゼンターとして登壇したレオナルド・ディカプリオを紹介する場面だった。「スーパーモデルの膣のように、レオを温かく迎えましょう~」と、ティナがやんわりと発したスーパーモデル好きで有名なレオへのちょっとした嫌味に、スコセッシ監督らも大爆笑。しかし余裕の笑顔で登壇したレオは、「さっきの(主演男優賞を受賞した際)受賞スピーチで、お礼を言い忘れちゃった人たちがいるので言わせて」と、まるで何事もなかったかのようにスルー。しかしあとからレオは、「このジョークにOKサインを出した」と伝えられており、おおむね授賞式は和やかな笑いで成功に終わったようだ。【NY在住/JUNKO】

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