町山智浩、「近所が爆破された!」と環境テロの衝撃的体験を激白!
FOXサーチライト・ピクチャーズ創立20周年記念のプロジェクト作品第2弾『ザ・イースト』が、1月31日(金)より公開となる。LAを拠点に活動する映画評論家・町山智浩が、都内で行われた本作のトークショー付き試写会に登壇。本作を「2013年の映画ベストテン」に選出した町山は、独自の目線で本作の魅力を語りつつ、Twitterで来た質問に対して、その場で回答をしていった。
環境テロリスト集団に潜入した女性捜査官の葛藤を描いた『ザ・イースト』は、サンダンス映画祭で評判を呼んだ新鋭ザル・バトマングリ監督によるサスペンス。先日発表されたLA TIMES紙「2013年 最も過小評価された映画」で、『ラッシュ プライドと友情』(2月7日公開)を抜いて見事第1位に輝いた。
町山は主人公・サラ役を演じたブリット・マーリングについて、美貌と才能の両方を兼ね備えていると高評価。彼女とアレキサンダー・スカルスガルドとのラブシーンについては、「大変ですけど、自分で脚本を書いてるわけですから」とニンマリ。また、スカルスガルドについては「彼やマシュー・マコノヒーは脱ぎ系。ヒュー・ジャックマンの後を継ぐ人」とちゃかし、エレン・ペイジについては「いい年なのに、いまだに子供に見える」と、ユーモアあふれる町山節で観客の心をつかんでいった。
その後は、環境テロリストについても説明。町山自身も「エメリービルという街に住んでいたら、近所が爆破されたことがあります。カイロン社爆破事件です。インフルエンザのワクチンを作るところなんですが、それを人間に近いサルで作るということで、それに反対して…ってことでした」と衝撃の体験を告白。その後、Twitterで寄せられた質問に答えていった。
環境テロリストの資金源について尋ねられると、「アメリカやヨーロッパの人たちです。『バンク・ジョブ』 (08)という映画では、ジョン・レノンが黒人革命組織にお金を入れていたとあります。あれでジョン・レノンはCIAに目をつけられました」と説明し、観客をうならせた。また、アメリカや韓国、ロシアについて「企業と国家が1つになっている」と語り、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定) についても「あれはアメリカ企業の言うことを聞くように、政府が言っている。日本だけ、国家がやっていることと、企業がやっていることがてんでバラバラ。良いことだけど、日本だけが取り残されている」と、今の社会情勢についても警鐘を鳴らした。【取材・文/山崎伸子】