黒木華、山田洋次監督とベルリン映画祭!

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黒木華、山田洋次監督とベルリン映画祭!

山田洋次監督が、家族の秘密を描いた『小さいおうち』の初日舞台挨拶が、1月25日に丸の内ピカデリー1で開催。松たか子、黒木華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子、山田洋次監督の7名が登壇。山田監督は「全員で心を込めて作りました。この国で何が大事で、何が大事じゃないかってことを考えてもらえればと」と、本作への熱い思いを口にした。

『小さいおうち』は第143回直木賞を受賞した中島京子のベストセラー小説の映画化作品。東京郊外の“小さいおうち”で起こった恋愛にまつわる事件の真実が、戦前の昭和と、平成の2つの時代を通して描かれる。主演の松は、本作を通して感じた思いをこう語った。「平等じゃないことが、時代を作ったり、恋愛を生み出したり、友情を育ませたりする。一緒なんだけど、一緒じゃないことが人を刺激し、いろんなドラマが生まれていくのかなと」。

倍賞は「こんなに人のために捧げて生きてきた人を演じられたのがとてもうれしかったです。本当は若い時代をやりたかったんですけど(笑)。撮影は楽しかったです。特に妻夫木くんが一緒でしたから」とおちゃめにコメント。妻夫木も「倍賞さんが素晴らしい方で。実際のおばあちゃんだったらうれしいなと思いました」と笑顔で言うと、倍賞も「実際のおばあちゃんになってもいいよ」とノリノリで返した。

『小さいおうち』は、2月6日から開催される第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、2月14日に上映される。山田監督作は、『たそがれ清兵衛』(02)以降、8年連続でのベルリン国際映画祭出品となり、コンペティション部門には『母べえ』(08)以来6年ぶり、5作目の出品。山田監督と黒木華が参加する。

山田監督は「光栄だけど、賞が獲れるどうかでドキドキしなきゃいけないので、ちょっと気が重い(苦笑)。でも、外国の人たちに見てもらえれば、どこか同じ思いを抱いていただけるはずだなと」と今の心の内を明かす。黒木は初めての海外の映画祭への参加に、「今からすごく不安」と言いながらも「タキちゃんのように今度は山田監督をそばで見守っていようかな」と頼もしい発言をした。松も「楽しんできてください!」とエールを贈り、その後、全員での鏡開きで、舞台挨拶を締めくくった。【取材・文/山崎伸子】

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