『風立ちぬ』とオスカー争う『アナと雪の女王』製作陣、来日会見で宮崎駿監督に敬意

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『風立ちぬ』とオスカー争う『アナと雪の女王』製作陣、来日会見で宮崎駿監督に敬意

ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作『アナと雪の女王』(3月14日公開)の記者会見が1月30日に東京ミッドタウンホールで開催され、来日した共同監督のクリス・バック、ジェニファー・リー、プロデューサーのピーター・デル・ヴェッチョ、日本語吹替え版でアナ役を務める神田沙也加が登壇。本年度アカデミー賞では、宮崎駿監督作『風立ちぬ』(13)と並び長編アニメーション部門にノミネートされているとあって、製作陣が宮崎監督への思いまでを明かしてくれた。

本作のモチーフは、アンデルセン童話の「雪の女王」。運命に引き裂かれた王家の美しい姉妹、エルサとアナを主人公に、凍った世界を救う“真実の愛”を描いた感動の物語だ。全米興行収入は、ディズニー・アニメーション映画の歴代トップとなる快挙を達成するなど、世界的大ヒットとなっている。バック監督は「真実の愛を、また違った角度から描きたかった」、リー監督も「今、現在の物語として共感できるキャラクターにしたかった。『ありのままの自分とは何?』と考えてもらえる映画になったと思う」と、完成作に胸を張る。

アカデミー賞では宮崎監督と争うことになるが、リー監督は「宮崎監督は、私たちが敬愛する監督。宮崎監督と同じカテゴリーにノミネートされたことを光栄に思っています。宮崎作品は、私たちにとって大きなインスピレーション。私は『千と千尋の神隠し』(01)が一番のお気に入りなの。家にはトトロのポスターを居間に貼っているのよ」とニッコリ。受賞への自信については「難しいですね」と話していた。

またこの日の会場には、映画のイメージに従ってスケートリンクが設置され、神田が劇中歌「For The First Time in Forever」を生歌で披露。さらに歌の途中には本田望結、紗来姉妹がサプライズで登場し、見事なスケーティングを見せてくれた。彼女たちの熱のこもった歌、演技には製作陣も大いに感激し、思わずリー監督が涙を流す感動的な一幕も。バック監督も「素晴らしい!信じられない贈り物だよ」と大喜びだった。

「緊張しました」と照れ笑いをのぞかせた神田。アナ役の抜擢については「私がディズニーのヒロインを演じられたなんて、まだ信じられない思い」と感激の面持ち。神田の歌声を聞いたリー監督は「アナが持っているスイートさ、温かさを歌い上げてくれた。映画のなかのアナそのもの」、プロデューサーのデル・ヴェッチョも「アナ役はあなたしかいないと、生歌を聞いて確信した」と大絶賛だった。【取材・文/成田おり枝】

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