第86回アカデミー賞ベストドレッサー、乳首ドレスの汚名返上でルピタに軍配!~パート2
今年もファッションアイコンたちは健在で、主演女優賞にノミネートされたサンドラ・ブロックが着ていたストラップレスのネイビーのアレクサンダー・マックイーンのドレスも、「これぞサンドラ、まさに映画スター!」と評判だったが、雨によってできたシワを指摘され、「ケイト・ブランシェットを見習うべきだ」とベストドレッサーには及ばなかった。しかし、米CBSテレビの読者アンケートでは見事1位に輝いている。
今年は助演女優賞にノミネートされたジェニファー・ローレンスが着ていた赤いディオールのマーメイドドレスも目を引き、完璧な着こなしではあったものの、「後方に垂らした200万ドルのネックレスは、昨年のアカデミー賞と同じパターン。『ウィンターズ・ボーン』(10)で初めてレッドカーペットを歩いた時に着ていたカルバン・クラインの赤いドレスがかなりのインパクトだったため、今回は無難なドレスだった」とちょっと辛口のコメントもあった。
また、主演女優賞にノミネートされたエイミー・アダムスが着ていた紺のグッチのストラップレスドレスとティファニーのイヤリングについても、「無難なドレス。タイムレスでコンサバなドレスは完璧だが、主役なのだからせめてネックラインになにか必要だった」と、評価は高いものの期待値が高いゆえの注文が付いた。
ほかには、ナオミ・ワッツが着ていたカルバン・クラインの白いラメとスパンコールのドレスに、クモの糸をイメージしたブルガリのネックレスとエッジの効いた白黒のクラッチバッグ、ジェシカ・ビールのスパークリングカラーのシャネルのクチュールドレス、離婚説が絶えなかったウィル・スミスとともにレッドカーペットを歩いたジェイダ・ピンケット・スミスが着ていたカスタムメイドのヴェルサーチの薄いサーモンピンクのドレス、クリスティン・ベルのロベルト・カヴァリのストラップレスドレスも評価が高かった。
毎年あまり変わり映えがしないとされる男性のファッションも、今年は多岐にわたっており、大いに注目された。
ベストドレッサーには、プロデュースと出演も兼ねた『それでも夜は明ける』(公開中)が作品賞に選ばれ、今年の主役となったブラッド・ピットのトム・フォードのタキシード&黒い蝶ネクタイが選ばれているが、ズボンの裾丈が長いことが指摘されている。
また、助演男優賞を受賞したジャレッド・レトは、ミュージシャンであり、普段はクラッシックなフォーマルスーツを着ないため、「蝶ネクタイをしない初の受賞者となるか」と半分期待が寄せられていたが、イヴ・サンローランの白いジャケットに黒いズボン、ヘアのハイライトに合わせた赤い蝶ネクタイ姿は、「オスカーをリスペクトしている証」として絶賛されている。
また、主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーのドルチェ&ガッバーナの白いジャケットにブラックのベストとズボンに蝶ネクタイ、マイケル・B・ジョーダンのジバンシーのスーツにネクタイ姿、そしてオリヴィア・ワイルドの婚約者ジェイソン・サダイキスが着ていたプラダのネイビーのタキシードと黒い蝶ネクタイは、「まさに主役を飾れるファッション」と絶賛された。
今年のアンジェリーナ・ジョリーのエリー・サーブのドレスは賛否が分かれたが、ベストドレッサーカップルには、文句なしでブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが選ばれており、スターの底力を見せつけた。【NY在住/JUNKO】