夏帆、血まみれヒロインに大満足!「こんなに返り血を浴びるとは思わなかった」と笑顔
人気作家・山田悠介の代表作を映画化した『パズル』の初日舞台挨拶が3月8日にヒューマントラストシネマ渋谷で開催され、夏帆、野村周平、高橋和也、大和田獏、内藤瑛亮監督が登壇。狂気の世界のなか、血みどろのヒロインを演じた夏帆は、「かつてないくらいに、映画を見た方の感想が気になる」と期待感。「血糊まみれになる役はいつか挑戦してみたいと思っていたので、大満足です!」と晴れやかな笑顔を見せた。
本作は、飛び降り自殺を図った少女とミステリアスな同級生が、学校で起きた不可解な事件の真相に迫っていくサスペンス。血みどろのシーンについて夏帆は「なかなか監督がOKを出してくれないので、血糊でどんどん視界がぼやけてきた。こんなに返り血を浴びるとは思いませんでした」と述懐。
それぞれが振り切った役柄を演じているが、野村は「僕自身は、狂気的な人ではないので安心してください」とニヤリ。放送中のテレビドラマ「僕のいた時間」でも人気の野村だが、「テレビとはまた違った印象の役を演じることができた」と新境地を切り開いた様子だ。「昨年は芸能生活40周年だったので、これまで作り上げたものを粉々にしたいという願望があった」と明かしてくれたのが、大和田だ。続けて「その結果、やってきたのがこの役」と笑顔を見せ、「内藤監督の『先生を流産させる会』も見ていたので、若い監督の頭のなかを覗いてみたいという気持ちもあって引き受けさせてもらった」と役者魂を見せていた。
内藤監督は「素晴らしい役者さんがそろって完成しました」と役者陣に感謝しきり。「僕としては、『ウォーターボーイズ』や『フラガール』だと思って撮影していました。僕なりのさわやかな映画を撮ったつもりです(笑)」と、意外にも本作を青春映画として見つめていたようだ。
最後には、劇中でカギとなるキャラクター、本物の“大トカゲ”が登場。1m弱の爬虫類の登場に、会場からも「ええ!?」と驚きの声が上がっていたが、登壇者一同は落ち着いた様子で大トカゲに接触。夏帆も怖がることもなく大トカゲを撫でて、大和田は「シューって言っているよ。なかなかシュールな映画だって言っているのかな」と親父ギャグを炸裂。会場の笑いを誘っていた。【取材・文/成田おり枝】