こんなリーダーだったらついていきたい!アメとムチの使い分けが絶妙な西島秀俊の医師役が好評
海堂尊のベストセラー小説を実写化した医療ミステリー「チーム・バチスタ」シリーズの最終作『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』が3月29日(土)より公開。伊藤淳史演じる心療内科医の田口と、仲村トオルが扮するアクの強い厚生労働省の白鳥が、集団不審死事件や脅迫状の謎に挑む。ドラマシリーズを賑わせてきた歴代キャストが出演することでも話題の本作、なかでも、白鳥と張る勢いで濃いキャラを演じているのが、西島秀俊だ。
西島が演じる速水晃一は、田口が務める東城医大の救命救急センターの凄腕医師で、2010年のドラマ「ジェネラル・ルージュの凱旋」ですでに登場済み。とあるデパートで起きた火災事件で、血まみれになりながら人命を救ったことから“ジェネラル・ルージュ=血まみれ将軍”という異名を持つ。現場では的確な判断でスタッフを導き、救命救急のチームの要となる存在だ。
そんな速水をひょうひょうと演じている西島。人を近づけさせない一匹狼のようなオーラ、病院の常識には捉われないアウトローなキャラがよくハマる。ミスをしたスタッフを厳しく叱るも、そのあとのフォローも完璧。そのアメとムチのバランスが心地良く、こんなリーダーだったらついていきたくなる、と思わせる男のオーラを全身から醸しだしているのだ。また、脳の働きを良くするためなのか棒付きキャンディをくわえている姿も、妙にかわいらしい。現場の張りつめた空気を変えるためにブラックジョークも飛ばしたりなど、ちゃめっけもたっぷり。ストイックな表情とのギャップに、コロッとやられてしまいそうだ。
今作でも、そんな西島流の“ジェネラル・ルージュ”は健在。救命チームの紺色のユニフォームからたくましい腕を出し、テキパキと処置を施す姿にはホレボレ。明晰な頭脳をもってどのように事件に向き合うのか、大いに楽しみなところだ。田口&白鳥コンビの活躍と共に、これで見納めとなる西島の異端者っぷりもしっかり味わっておきたい。【トライワークス】