綾野剛、恋敵役の高橋和也から「相手に不足はない」
綾野剛の主演映画『そこのみにて光輝く』の舞台挨拶が、4月19日にテアトル新宿で開催。綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉、高橋和也、伊佐山ひろ子、田村泰二郎、呉美保監督が登壇。本作は、8月にカナダで開催されるモントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門に正式出品されることが決定した。現地入りする予定の綾野は「モントリオールの風を感じてきます」と力強く宣言した。
ゲストは、本作のメインテーマのフィーチャリングアーティスト、ヴァスコ・ヴァッシレフによるバイオリンの生演奏に合わせての登場。綾野は「音が見えるってこういうことですね。感激しきりです」と喜びを語った。また、個性派俳優陣との共演について、綾野は「いろんなスパイスが交じり合ってできた作品。みんな、心を張ってやった作品です」とアピール。
綾野と、池脇扮する千夏を奪い合うという役柄を演じた高橋は「今回は綾野剛と一発やる。絶対負けないぞと思って、初日に初めて顔を合わせたら、綾野くんが車の中で爆睡していた」と苦笑い。呉美保監督は「役作りでね」と合いの手を入れた。高橋は続けて「ぬぼーっと起きてきて、『どうも綾野です』と言ったら、顔はヒゲだらけ、目も充血してる。相手にとって不足はねえと思った」と語った。綾野は同シーンについて「楽しかったです」と笑顔を見せた。
高橋は池脇とのラブシーンについて「非常に印象に残ってます」と言うと、池脇も「こちらもです」と照れながらコメント。すると、菅田が「高橋さんがなかなか服を着なかったんです」と突っ込みを入れる。高橋は笑いながら「動きもあるし、セリフも言わなきゃいけない。パンツ、履く暇ないわと」と振り返り、会場は大爆笑となった。
『そこのみにて光輝く』は、何度も芥川賞候補になりながらも賞に恵まれなかった不遇の作家・佐藤泰志の同名小説の映画化作品。夏の函館を舞台にした、運命の出逢いと家族の物語が綴られる。【取材・文/山崎伸子】