役所広司、小松菜奈、橋本愛、中谷美紀らが『渇き。』の衝撃的な舞台裏を暴露!
『告白』(10)の中島哲也監督作『渇き。』の公開記念舞台挨拶が、6月28日にTOHOシネマズ日本橋で開催。役所広司、小松菜奈、橋本愛、中谷美紀、中島哲也監督が登壇。主演の役所は「こんな映画、日本映画にはないなあと。ぜひチャレンジしてみたいと思いました」と目を輝かせた。また本作では、女性に暴力をふるうシーンがたくさんあったということで「すべての女優さんに暴力をふるったので胸が痛みます」と恐縮していた。
本作でヒロインに抜擢された小松は役所について「怖かったです。普段の役所さんはやさしい方ですが、本番に入ると手に負えない父親になる。こんなお父さんはやだなって思います」と苦笑い。役所との共演シーンでは泣いたという小松だが、役所は「僕が怖いんじゃなくて、小松さんが首をしめられて、イヤだなと思った時、監督が『大丈夫かい?』って声をかけて、その監督のやさしさに泣いたんです」と説明。小松も「監督のやさしい声でうるっときちゃいました」とうなずいた。
『嫌われ松子の一生』(06)に続いて中島組に参加した中谷は「監督の口癖は、役所さんの役と同じく『クソ!』とか『ブッ殺す』でした」と、中島監督をチクチク攻撃しつつも「実はシャイで、心やさしい方。あの時は、私自身も未熟で若かった。今思えば丁寧なご指導をいただいたと思って感謝してます」と言うと、中島監督も中谷に頭を下げた。
続いて、橋本愛にスタンガンでやられるシーンについて役所は「電流は通ってないけど、針はある。家に帰ったら10本くらいの針のあとがあって」とコメント。橋本は「私もアザができていたので、おあいこってことで」と言ったあと、「すみません!」と反省。さらに役所が、橋本からキックを受けるシーンについて「橋本さんがお上手で、ちょうどプロテクターの外れたところを蹴るんです」と恨み節。橋本は慌てて「どこをやってもOKだと思ってました。ごめんなさい!」と謝罪をすると、会場は大爆笑となった。
突然、失踪した娘(小松菜奈)の行方を捜す元刑事の父親(役所広司)。その後、衝撃的な事実が明かされていく。過激でディープな内容から、映像不可能と言われた原作を、中島監督が豪華キャストを迎え、エッジのきいた作品に仕上げた。【取材・文/山崎伸子】