チャウ・シンチー監督、自身の新作『西遊記』は「『ドラゴンボール』からひらめきを受けた」
2013年中国映画興行記録第1位をマークしたメガヒット作『西遊記 はじまりのはじまり』(11月公開)を手掛けたチャウ・シンチー監督が来日。本作は、日活と東宝東和がタッグを組み、アジア各国の第一級作品を提供するレーベル「GOLDEN ASIA」の記念すべき1作目に選ばれた。『ミラクル7号』(08)以来、6年ぶりの来日となったチャウ・シンチー監督は「日本では、まず、おいしいラーメンを食べたいです」とご機嫌に挨拶。
「西遊記」の前日譚を描く本作。後半のあるシーンでは、Gメン75のオープニングテーマ曲が流れるが、その曲を選んだ理由については「僕自身が『Gメン75』の大ファンであるというのが、シンプルな理由です」とのこと。「また、三蔵法師が3人の弟子を連れて、悪を撲滅するってことで、『Gメン75』がすごく合っていると思いました」。
さらに本作を手掛けるうえで、同じ「西遊記」をモチーフにした「ドラゴンボール」からは、大いに影響を受けていると言う。「孫悟空が、最初は人のような感じで、2つ目で小柄になり、3つ目でゴリラのような感じになる。それらは全部、『ドラゴンボール』からひらめきを受けています」と語った。
また、今回は、自身は出演せず、監督に徹した理由については「自分に合った役柄がなかったから。良さそうな役があっても、出番が少なかったしね。僕は主人公しかやりませんし、脇役は全く興味がありません」とユーモアたっぷりにコメント。また、「今後、日本のスタッフやキャストを迎えた映画を撮る予定があるか?」という質問については「ずっと興味があります。僕は、黒澤明監督の大ファンですから」と、前向きなコメントをした。【取材・文/山崎伸子】
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