宗次郎が特にヤバい!佐藤健の“剣心”、藤原竜也の“志々雄”たちのハマリ具合を分析
国内外で爆発的な人気を誇る和月伸宏の人気コミックを、大友啓史監督がメガホンをとり実写化した『るろうに剣心』(12)。その第2弾前編『るろうに剣心 京都大火編』(8月1日公開)が、前作を上回るほどの衝撃と感動で観客の心をワシ掴みに!原作ファンから最も人気の高い「京都編」をもとに、剣心から人斬りを引き継いだ志々雄との熾烈なバトルを映し出している。大迫力の舞台セットもさることながら、役者達が魅せる戦闘シーンの熱演ぶりは鳥肌もの!その俳優陣のキャラへのハマりっぷりが作品の魅力を増幅させているのだ。
主人公・剣心は幕末に人斬りとして恐れられたが、二度と人を殺さないと“不殺の誓い”をたて、穏やかな生活を送っている。そんな彼の中性的で物腰の柔らかい雰囲気は、スリムな体型で笑顔が爽やかな佐藤健の印象と重なり合う。剣心の口癖、「ござる」や「おろ?」という甘い声もイメージにぴったり!一方、新政府への復讐を企む全身包帯づくめの志々雄と彼を演じた藤原竜也、二人の相似点は一見浮かんでこない。けれど、これまで『デスノート』や『カイジ』シリーズ等の漫画実写化で主人公を演じてきた藤原の見事な実力は、志々雄の圧倒的な存在感と人斬りとしての才能と通ずるものがある。
また志々雄軍団のひとり、瀬田宗次郎は剣心と同等の速さで刀を操る剣術の持ち主。宗次郎の子供のような無邪気な一面は、子役時代から変わらない神木隆之介のあどけない表情とよく似ている。神木の抜擢はファンの間でもとくに好評だという。最後に、剣心を倒すことに異常な執念を燃やす四乃森蒼紫。無愛想でクールに振る舞う蒼紫と、モデルの時に凛とした表情をみせる伊勢谷友介は、どことなく同じ匂いを感じさせる。
役者のハマりっぷりが功を奏した本作は、今までにないアクション時代劇を作りだしている。俳優陣とスタッフが作品に懸けた思いがジワジワと伝わってくる、「るろ剣」映画のスゴさをたっぷり堪能してほしい。【トライワークス】