『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』共感度抜群の女性キャラに注目!榮倉奈々とハン・ヒョジュが語る恋愛観とは?
山下達郎の名曲「クリスマス・イヴ」をモチーフに、男女4人の片想いの恋を描く『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』(11月22日公開)。映画単独初主演となる相葉雅紀をはじめ、榮倉奈々、ハン・ヒョジュ、生田斗真といった豪華キャストが織りなす恋物語にキュンキュン!クリスマスにぴったりの温かなラブストーリーが完成した。男性陣のイケメン度にももちろん注目だが、一途でピュアな女性陣が魅力的なのが本作の特徴。そこで、榮倉とヒョジュを直撃し、演じた役柄の印象、女優としての決意を聞いた。
中村航の原作小説を、犬童一心監督が映画化した本作。相葉雅紀演じる、気の優しい光。光の幼馴染で、彼を想い続ける杏奈(榮倉)。光が運命的な出会いをするソヨン(ヒョジュ)。光の同級生で、ソヨンの元彼である北山(生田)。4人の想いが交差するが、ヒョジュが「私はソヨン役を演じていましたが、完成した作品を見ているときは杏奈の気持ちになって、入り込んで見ていました」というように、光を想い続ける杏奈は、女子からの好感度抜群のキャラクターだ。
榮倉は「皆さんには、杏奈の目線で光に恋をしてほしいですね」と微笑むが、杏奈の魅力についてこう分析する。「光という、昔から大切にしてきたものを、ずっといつまでも同じように大切に思える杏奈のピュアさは、すごく可愛らしくて。男っぽい言葉を使ったり、自分を強く見せようとするんですが、それが逆に弱さにも見えて。そういうところもかわいいと思いました」。するとヒョジュは「すごくかっこよかった!」と榮倉演じる杏奈の存在感を絶賛。榮倉も「ありがとう」と嬉しそうな笑顔を見せた。
ヒョジュ演じるソヨンは、世界的な照明アーティスト。光が惹かれるのも納得なほど、清潔感あふれる女性だ。ヒョジュは「ソヨンは、プロフェッショナルな女性で、自分の仕事を愛する人」とコメント。「自分の仕事を大切に考えている人というのは、仕事に集中するあまり、ときには、他のことがおろそかになってしまうことがあると思うんです。仕事を頑張っているのと同じくらい、恋愛にベストを尽くすことができない。だから、後悔も残り、元の彼氏のことも忘れられない。仕事の面ではプロフェッショナルなのに、プライベートでは弱さも持っている女性ですよね」。
仕事と恋愛の両立。同じように悩んでいる女性も多いことだろうと思うが、ヒョジュも「仕事に集中してしまうと、周りが見えなくなってしまいそうになる」タイプなのだとか。榮倉も「バランスよくできるのが一番なんですけどね」とニッコリ。やはり、杏奈もソヨンも、現代女性の共感が詰まったキャラクターと言えそうだ。
今年でデビュー10周年を迎えた榮倉。放送中のドラマ「Nのために」でも主演を務め、『娚(おとこ)の一生』(2015年2月14日)の公開が控えるなど、着実に女優としてのキャリアを積み重ねている。一方のヒョジュも、時代劇に初主演したドラマ「トンイ」が大ヒット。韓国で“視聴率女王”の異名をとる、国民的女優だ。同世代の二人だが、キャリアを重ねることで見えてきた女優の楽しみとは、一体何だろう?
榮倉は「今、ドラマの撮影をしているので、結構、スケジュールはきついんです」と口火を切り、「でも、それよりもっとつらいスケジュールの中、一生懸命に同じ作品を作っているスタッフさんがいて。そのスタッフさんのことをすごく大切に思えるようになったのは、ここまで続けてきたからこそだと思うんです。10代の頃から、寝る時間もないようなスケジュールに励んできたからこそ、皆さんの大変さもわかるようになった。ああ、これまでは無駄じゃなかったんだなと思う瞬間があるんです」と充実感をにじませる。
榮倉の話に聞き入っていたヒョジュは「最近、本当にそういうことを考えることが多いんですよ」とうなずく。「女優という仕事について、それをやっている自分自身についていろいろと考えるようになりました。女優をやっていることで、もちろん得たものは大きいです。でも一方で、私たちの“人気”というものは、もしかしたら明日になったら消えてしまう、泡のようなものかもしれないと感じることもあるんです。でも、だからこそ、演技に対して忠実でありたいと考えるようになりました。演技に対する欲も出てきましたし、本当に良い俳優になりたいという思いが強くなっています」。
榮倉も「私たちがやっていることは、“人気”をとることではなく、お芝居をすること。お芝居に純粋に向き合っていけたら良いなと思っています」とまっすぐな瞳を見せた。聡明で、しっかりと芯をもった二人の女優。是非、彼女たちが演じる女性キャラクターに共感しながら、胸キュンのラブストーリーを楽しんでみては?【取材・文/成田おり枝】
ヘアメイク:足立真利子
スタイリスト:有本祐輔
■ハン・ヒョジュ
ヘアメイク:佐藤寛
スタイリスト:平野真智子