ウィリアム王子がB・カンバーバッチの協力要請を断る
ベネディクト・カンバーバッチが、ウィリアム王子とキャサリン妃に同性愛者の権利擁護運動への協力を要請し、断られたと英紙インディペンデントが伝えている。
同紙によれば、カンバーバッチは新作『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(3月13日公開)で演じたアラン・チューリングのように同性愛が違法だった時代に告発されたゲイの人々に対し、英国政府は謝罪すべきだという運動に参加している。
著名な数学者であり暗号解読者だったアラン・チューリングに対して2003年に政府は謝罪の意を表明しているが、彼と同様に昔の法律で告発された男性はほかにも49000人もいるそうだ。カンバーバッチは、スティーヴン・フライらとともに、これらの男性たちも同様に謝罪を受けるべきだという公開書状に共同署名しており、ウィリアム王子夫妻にも運動へのサポートを依頼した。しかし、ウィリアム王子夫妻は協力を断ったそうで、「これは政府の問題であり、夫妻には何のコメントもできない」と王室側は発表している。
カンバーバッチはアラン・チューリングを演じて以来、この問題へ強い憤りを感じているようで、「アラン・チューリングは告発されただけでなく、愛を求めたために犯罪者と世間から呼ばれ、それが彼を自殺に追い込んだといってもいい。60年も経って、政府は彼を赦免して『許す』などと言ったけど、許しを必要としているのは彼の行為ではなく、政府の行為だ。そして49000人の犯罪人にされた男性たちも、同様に謝罪されるべきだ」とHollywood Reporterに話していた。【UK在住/ブレイディみかこ】
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