本人生き写しの主演B・クーパーが世界中で話題に!
米軍史上最強と謳われた伝説のスナイパー、クリス・カイルを主人公とした真実のドラマ『アメリカン・スナイパー』(2月21日公開)。本作は、アカデミー賞6部門にノミネートされ、あの『アバター』(09)を超えて本年度最高のオープニング成績を記録。
原作は13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙べスト・セラー1位を独走したクリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」。原作に惚れ込み、映画化権を獲得し、プロデューサーとしても名を連ねる主演ブラッドリー・クーパー。その姿が本人生き写しのようだと話題の彼が、俳優人生を賭けて挑んだといってもよいほどの壮絶な役作りが明らかになった。
2011年に米ピープル誌の“最もセクシーな男性”に選出されたクーパーが、そのイメージを一新させた本作。撮影開始前には、ネイビー・シールズとともに本物さながらの家宅捜査や、実弾での訓練、過酷なトレーニングと約18キロも体重増量を敢行した。
1日5食に加え、エネルギー補給のためにパワーバーやサプリメント飲料などを取り入れ、成人男性が1日に必要なカロリーの約4倍近くの8000キロカロリー摂取した。また、数か月間朝5時に起床し、約4時間のトレーニングを実施したという。
イーストウッド監督は、「私も役作りで体重を増やした経験があった。自然に体重が増えるとは限らないので、そうなると四六時中食べていなきゃならない。撮影の最終日は『よかったー!もう食べなくていい!』と思ったに違いない(笑)」とコメントしている。
クーパーは、「クリスは筋肉質で105キロぐらい。当時の僕は84キロぐらいだった。3か月間、いつも食べては運動していた。あれはキツかったな。『どうだい?十分に大きく写っているか?』とテイクの度に聞いていたよ(笑)。それで本編の最初のカットを見たときに、自分がポンプで膨らましたような男に見えて、あれでさらに増やしていたら、危うく喜劇になるところだった(笑)」と撮影当時を振り返る。
2013年2月2日、自身と同じ心の病に悩む元兵士によって射殺され、その短すぎる生涯を終えたクリス・カイル。クーパーは本作の映画化に当たり、クリス本人と直接電話をしていたという。「僕らはこの映画をクリスの名に恥じないものにすることを彼の遺族に誓った。そして正直な話、撮影中に僕は彼の存在を感じた」と語り、使命感を胸にこの作品に挑んだことを明かしている。
驚異的な肉体改造を経て、米国の英雄として崇められた男クリス・カイルの苦悩を見事に演じ、3年連続でアカデミー賞主演男優賞にノミネートを果たしたクーパー。現地時間2月22日に行われるアカデミー賞授賞式に世界中の注目が集まっている。【Movie Walker】