水谷豊演じる右京が驚きのビジュアルに!
浅田次郎原作の人気小説を「相棒」シリーズの水谷豊主演で映画化する『王妃の館』(4月25日公開)。本作は、花の都パリを舞台に、個性派ぞろいのツアー客たちの人間模様が錯綜するエンタテインメント作品だ。
今回、水谷豊演じる天才小説家・北白川右京の衝撃ビジュアルが初公開された。右京は、ひとたび小説のインスピレーションが湧くと、我を忘れて自分の世界に没頭してしまう執筆スタイルで、常にICレコーダーを持参。恋愛小説家として一時代を築きながらも、現在は新作の発表も滞り、スランプともいわれている。
そのあまりにも天才的なキャラクターゆえに、どのような“北白川右京”を作り上げるべきか、監督はじめ、製作陣が打合せを重ねていた。そのなかで、右京に小説の神が降りてくるかのごとく、水谷に“あるイメージ”が浮かんだという。
水谷は、「浅田次郎先生の原作を読んだ時、この北白川右京ビジュアルが降りてきました。つかみどころのないキャラクターである北白川右京をどんなふうに作り込もうかと皆で打合せを重ねていた時、自分の中に降りてきたビジュアルをサラサラと紙に描いてみました」
「そこから衣裳デザイナーの高橋さんが、『どういった柄にしようか。色はどんなのがいいだろうか…』というところから、布選びまで一から作ってくれました。いくつかある北白川右京スタイルですが、どれも素晴らしいです」と語る。
衣裳デザイナー・高橋は「短パンスタイルのイラストを見て『ピン!』ときた」という。そこから、ボタニカル柄や大胆なストライプを使い、シックなスーツを大きめにロールアップをさせるなどして、斬新な“北白川右京スタイル”が完成した。
また、衣裳同様、度肝を抜かれるのはそのヘアスタイル。お洒落なボブスタイルを考えた結果、ヘアメイクを担当した西村がたどり着いたのは、前髪の一部を白髪のメッシュにするという大胆なスタイルだ。全体的なイメージがきつくならないように、白髪に少しピンク色を混ぜているというこだわりよう。
北白川右京スタイルを写真で見た原作者・浅田次郎は、「最初は『え!』と驚きましたが、なるほどなと。小説家というのは、どこか社会性を欠いているのはたしか。どんな格好をしていても不思議じゃないですから、なるほどなという感じですよね」と納得したようだ。
水谷はさらに、「パリでの撮影中、あの格好で街を歩いていたら、たくさんのフランス人に声をかけられました(笑)。コスチュームもヘアスタイルも、普段『相棒』を見て下さっている方はびっくりするかもしれませんが、僕はとても気に入っています。普段も着たいほど!」と語り、大満足のようだ。
それぞれが問題を抱えている、11人のツアー客たちを知らず知らずのうちに小さな幸せに導いていく不思議な天才小説家・北白川右京。これまでに見たことがないアバンギャルドなビジュアルをした水谷の演技が楽しみだ。【Movie Walker】