海外メディアが選ぶアカデミー賞ベストドレッサー【2】
現地時間の22日に開催された第87回アカデミー賞授賞式。今回も、ドレス、ヘアスタイル、アクセサリーなどのパーフェクトな装いが期待され、期待値が高いゆえに、賛否がわかれるセレブが多数存在した。
特に評価が真っ二つに割れたのが、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(4月10日公開)で助演女優賞にノミネートされていたエマ・ストーンだ。昨年までのキュートなイメージから一変、ゴールデングローブ賞ではランバンのスパンコールのトップスに黒いパンツと、大人っぽくかつチャレンジングなドレスに挑んでいた。
今回も、スパンコールが輝く薄黄緑色のエリー・サーブのロングスリーブドレスを選んだ。大胆に開いた背中にスリット、シースルーのドレスは、「赤毛にぴったりの美しい色で、新たな大人の一面を見せてくれた」と評される一方で、「色が地味で、年齢の割に老けて見える」という厳しい評価も下った。
マーゴット・ロビーは、黒いロングスリーブのサンローランのシェアドレスで登場。胸元に輝く大きなヴァン クリーフ&アーペルの150万ドル(1億7000万円)のネックレスと、ブロンドのボブヘアも文句なしの一致で「ゴージャス!」と絶賛されたが、黒いドレスは、大人しすぎて無難との声もあった。
またケリー・ワシントンのミュウミュウの2ピースドレスは、トップは刺しゅう、スカートはグラスビーズとパールというトレンドを取り入れたもので、品があると評価される一方で、期待値の高さから、「シンプルすぎて普段着な感じ」という声も聞かれた。
お洒落なシエナ・ミラーが着ていたネイビーのドレスは、昨年亡くなったオスカー・デ・ラ・レンタのドレス。授賞式の3日前にランウェイでお目見えし、シエナが一目惚れして決めたものだそうで、ルブタンの大きなリボンの黒いベルベットのクラッチバックもお洒落だと評価される一方で、マーゴットやケリーと同じく、無難といった評価も受けている。
双子を出産したばかりとは思えないゾーイ・サルダナの薄いピンクのアトリエ・ヴェルサーチのドレスも好評だが、ギャザーやフレアが入りすぎていているという厳しい声も。また、昨年は「うるさすぎるデザイン」という理由で、ジェイ・メンデルのドレスで不名誉なワーストドレッサー賞に選ばれたアナ・ケンドリックは、昨年の教訓を生かし、タクーンのシンプルなホルタータイプのドレスできめた。
髪をアップにし、『イントゥ・ザ・ウッズ』(3月14日公開)のシンデレラさながらの上品さは好評価だった一方で、コーラルカラーもシンプルなデザインも、「少々ラフすぎてオスカードレスではない」という厳しい評価も下った。好みがあるファッションで、全員からお墨付きを得ることの難しさを、改めて証明してくれた。
ちなみに男性では、アレキサンダー・マックイーンの光沢のあるネイビーのタキシードに黒い蝶ネクタイで登場した、『博士と彼女のセオリー』(3月13日公開)で主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインのファッションが、「平凡ではない一段各上の装い」と高い評価を得ている。【NY在住/JUNKO】