ケイト・ブランシェットの最恐な“まま母”ぶりにゾクリ!
ディズニーの代表的ファンタジーを現代に蘇らせ、実写映画化した『シンデレラ』(4月25日公開)。本作での、ケイト・ブランシェット演じる“まま母”が強烈すぎると話題だ。
ケイトが扮するトレメイン夫人は、ヒロインのエラ(リリー・ジェームズ)の父親と再婚。派手なドレスに身を包む厚かましい雰囲気の娘2人と、ふてぶてしい面構えの猫を引き連れ、エラのもとを訪れる…という設定だ。エラの家で一緒に暮らし始めると、早々にエラの部屋を娘たちに譲るように仕向け、メイドのように家事を押し付けていく。
父親が亡くなると、さらにエラへのイジメはエスカレート。「これからは“奥様”と呼びなさい!」と威圧的な態度を見せ、姉妹たちと一緒に食事を取ることも許さない。さらに、舞踏会に行こうとするエラを「舞踏会なんてとんでもない!」と、断固阻止。絶対に行かせてなるものかと、エラにとって母の形見である洋服をビリビリ…と引きちぎるという暴挙に出るのだ。
ケイトの鋭い目線や冷ややかな笑みからは、言い知れぬ冷酷さが漂い、思わずゾクリとさせられる。役作りについては「最高だったわ!私の友人がかつて『ディナー・パーティに行くとしたらトレメイン夫人の隣に座りたい』って言っていたけど、今回のようにカラフルな役を体現することは、ものすごく楽しいことなのよ」と、自身でもその役柄を気に入っている様子だ。
ただ、「純粋に邪悪な人なんて誰1人いない…誰にでもそうなる動機や誘因があると思う」と、まま母が生まれながらにして邪悪なキャラクターだったわけではないと言い、その原因が「自分の新しい夫が娘シンデレラに注ぐ深い愛情に激しく嫉妬」にあったとも話す。
また、エレガントな装いが印象的なトレメイン夫人だが、劇中のファッションも見どころのひとつ。アカデミー衣装デザイン賞を3度受賞している衣装デザイナーのサンディ・パウエルが手がけた、色彩豊かな生地で作られたドレスをまとい、まさに淑女といった雰囲気を醸し出している。
そんな衣装の数々について、ケイトは「1940年代の伝説的映画スターのジョーン・クロフォードといった女優たちからインスピレーションを受けているの。ドラマティックな輝きを放ちながらも、この役に必要な危険さや謎めいた感覚が満ちているわ」と、内面を掘り下げたコーディネートだったことを明かしている。
さらに、本作について「あらゆる意味で私の想像、そして、時代を超越した作品になったと思うわ。観客のみなさんは、『シンデレラ』のストーリーを今回初めて聴かされたような気分になるはずよ」と、力強くアピールした。
昨年は『ブルージャスミン』(13)で見事オスカーを獲得するなど、その確かな演技力で作り上げた“悪女”をぜひスクリーンでチェックしてほしい。【トライワークス】