水谷豊、おかっぱ頭&カラータイツでの登場に会場沸く
映画『王妃の館』(公開中)のこどもの日プレミアム舞台挨拶が5月5日に新宿バルト9で開催され、水谷豊、山田瑛瑠、橋本一監督が登壇。水谷は劇中衣装である、おかっぱ頭にハーフパンツ、カラータイツという奇抜な出で立ちで登場し、観客を驚かせた。
本作はパリの一流ホテルを舞台に、天才小説家・北白川右京(水谷)をはじめとする個性派ぞろいのツアー客たちが巻き起こす豊かな人間模様が錯綜する物語。水谷が客席側から現れると、会場からは「右京さーん!」と大歓声が上がった。
右京のスタイルに身を包んだのはパリでの撮影以来のことだそうで、水谷は「緊張しています」と笑顔。「先ほど控え室で鏡に向かって、『しばらくです』と自分に頭を下げました。これを着ると普段の自分とは違う、“何か”がありますねぇ」と心境を明かしていた。
右京のビジュアルは、浅田次郎の原作を読んだ水谷自身のインスピレーションから端を発しているそう。水谷は「上下巻の下巻を読んでいるときには、もうこのスタイルで読んでいました。おかっぱでメッシュで、ハーフパンツでカラータイツで、とイメージができていたんです」と述懐。
『相棒』シリーズでも右京を演じている水谷だが「あちらも右京ですが、こちらも右京です。両方の右京を楽しんでくれたのでは」と大満足の表情を見せていた。
大胆なアイディアを盛り込んだが、水谷は「浅田次郎さんは素晴らしい方。『原作は原作、映像は映像なので自由におやりになってください』と言ってくれた」と浅田に感謝の一言。
「『小説家は普通の人はあまりいないんです。なので、あれもアリです』と言ってくださって。うれしかったですね」と原作者からのお墨付きをもらえたことに喜びを隠せなかった。
また、こどもの日とあって55名の親子を劇場に招待したこの日。水谷が子どもたちの成長と幸福な未来を願って、キャンディをプレゼントした。ステージに上がった子どもたち一人一人に握手をする水谷の姿に、子どもたちもうれしそうな笑顔を見せていた。【取材・文/成田おり枝】