第68回カンヌ国際映画祭が閉幕
今年、私にとっては異常なまでに忙しなかった第68回カンヌ国際映画祭が幕を閉じた。忙しなさの理由としては日本関連作品が多かったことに尽きると思う。
残念ながらコンペティション部門に選出されていた是枝裕和監督の『海街diary』(6月13日公開)は賞を逸したが、黒沢清監督が『岸辺の旅』(10月1日公開)で「ある視点」部門の監督賞を獲得したのは先日ご報告したとおりである。
前回、予想を上げたものの、ちっとも当たりゃしない。星取りでは人気だったウェルメイドな作品がほぼ全部落とされ、アーティスティックな作品に賞が与えられたといっていいだろう。それが、カンヌなのだ。【シネマアナリスト/まつかわゆま】
<第68回カンヌ国際映画祭授賞結果>
⚫️パルム・ドール…ジャック・オディアール監督『DHEEPAN』
⚫️グランプリ…ラズロ・ネメス監督『SON OF SAUL』
⚫️監督賞…ホウ・シャオシェン監督『黒衣の刺客』
⚫️男優賞…ヴァンサン・ランドン 『THE MEASURE OF A MAN』(ステファヌ・ブリゼ監督)
⚫️女優賞…ルーニー・マーラ 『CAROL』(トッド・ヘインズ監督)、エマニュエル・ベルコ『MON ROI』(マイウェン監督)
⚫️審査員賞…ヨルゴス・ランティモス監督『THE LOBSTER』
⚫️脚本賞…マイケル・フランコ監督・脚本『CHRONIC』
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