2040年には“トゥモローランド”の世界が実現!?
6月6日に初日を迎えるや、好調な滑り出しを見せたディズニーの最新作『トゥモローランド』(公開中)。ウォルト・ディズニーが思い描いた理想の地“トゥモローランド”がモチーフになっていることもあり、多くのディズニーファンから注目を集めているが、本作に登場する“未来の姿”もヒットの要因の1つだろう。
劇中では“トゥモローランド”を現実にしたかのような世界が広がり、近未来の建造物や技術が数多く登場する。こんな世界は映画の中だけ…と思うかもしれないが、じつはこの世界が「現実になる日も近いかもしれない」という。
そう語るのは「空想科学読本」シリーズの著者である空想科学研究所の柳田理科雄氏。彼が本作に描かれる科学技術についてコメントしている。
まずは、映画に登場する“ロケットの発射台”。この発射台の形は滑らかなL字型で、ロケットは地面に沿って走り、その後垂直に上へと伸び、空に打ちあがっていく。現実でのロケットの打ち上げ方法は、固体燃料や液体燃料が使われるのが一般的だが、柳田氏によると劇中の発射台は「おそらく磁力を使用している」という。
「発射台に接している間は磁力でロケットを動かし、発射台から離れた時点で燃料を使う可能性が高い」と分析する柳田氏。実際、磁力で物体を宇宙へ飛ばす技術の研究も進められており、早くて100年後にはこの発射台が実現するかもしれないとのこと。
また、柳田氏は人間が空を飛べる技術“ジェットパック”にも言及。この技術は1984年のロサンゼルスオリンピックですでに披露されているのだが、あれから約30年、ジェットパックの実用化はさらに進んでいる。
それを裏付けるかのように、2017年には最新版のジェットパック“Martin Jetpack”がアメリカで発売予定。最高時速は約70キロ、滞空時間は約30分で高度1000メートルまで上昇することができるという。ただ、劇中に登場するような“身軽さ”は感じられないが、これについて柳田氏は「この30年間で技術が進歩し、販売するところまできている。20~30年後には実現する可能性もある」と明かしている。
ワクワクするような未来世界を具現化している『トゥモローランド』。2040年ごろにはこのような世界が実現しているかもしれないと思うと、より一層リアリティを感じられるはず。どんな未来が待っているのか、先取り気分で本作を楽しんでみてはいかが?【Movie Walker】