オスカー女優の「フェラーリみたい」なプロ意識に驚嘆!
難病と闘う女性とその家族の絆を描く話題作『アリスのままで』(6月27日公開)。出演者のケイト・ボスワースが、本作の撮影秘話を語っている。
ボスワースが演じるのは、若年性アルツハイマー病を宣告されたアリス(ジュリアン・ムーア)の長女・アナ。母の病が遺伝性を持つため、いつか自分も病に侵されてしまう…と苦悩する難しい役どころだ。
ボスワースは、自身が演じたアナというキャラクターについて「母親のアリスととても仲が良くて、アリス自身にとても似ているわ。几帳面で感情豊かで、常に先のことを考えて行動するタイプね」と分析。
また、アナが置かれた境遇については「将来自分も同じ病気にかかるかもしれない…。その現実をうまく受け入れられず、彼女は殻に閉じこもって母親とも距離を取るようになってしまうの。いつか自分も母親の状態になってしまうかと思うと、耐えられない気持ちになる」と、難病と向き合う困難さを体感したという。
本作ではアリスやアナ、次女のリディア(クリステン・スチュワート)など、さまざまな女性像が描かれている。ボスワースによれば、ハリウッドでこのような映画は珍しいという。「こんなに多くの女性が登場する作品は稀なのよ。普段は(男性の)恋人役や妻役などで女性が1人登場するくらい。でも、この作品では個性豊かな女性たちと共演することができたの」。
特に、母親役のジュリアン・ムーアはボスワースにとって特別な存在で「プロとして、友人として、尊敬しながら共演したわ。彼女は本当に素晴らしい。私は自分の出番がないシーンでもモニターの後ろに座って、彼女の演技を見ながらいろいろと学んだわ」と、大いに刺激を受けたようだ。
ジュリアン・ムーアと夫役のアレック・ボールドウィンのアンサンブルは、ボスワースにとって忘れがたい経験となったようで「2人の演技は、車に例えるとフェラーリみたい。役者のプロフェッショナルとして、2人とも最高峰の仕事をするという意味ね。どんな時でもすぐに役に入りきることができるのよ」と手放しに賞賛した。
さらに、「アリスがアルツハイマー病を患ったことを告白するシーンの時は、クリステンと『今日の撮影は辛いわね』と話していたの。だけど、ジュリアンとアレックは本番直前までジョークを交し合ってた!それを見て私はビックリしちゃったわ」と、先輩たちのプロ意識に驚嘆したという。
本年度アカデミー賞主演女優賞に輝いたジュリアン・ムーアをはじめ、女優たちの等身大の熱演が光る本作。ぜひ、劇場でその感動を味わってほしい。【トライワークス】