橋本環奈、初主演作のクランクアップで涙!
「カ・イ・カ・ン」の台詞と共に、薬師丸ひろ子の存在を世に知らしめた映画『セーラー服と機関銃』(82)。薬師丸に続き、原田知世(82年版TVドラマ)、長澤まさみ(06年版TVドラマ)の主演で2度にわたってTVドラマ化された赤川次郎の伝説的タイトルが、“1000年に一人の逸材”“天使すぎる”と注目を集める橋本環奈をヒロインに迎え『セーラー服と機関銃 -卒業-』(16年3月5日公開)として新たに描かれる。暑い日が続く8月中旬、クランクアップを迎える本作の撮影現場を訪ねた。
ロケが行われていたのは群馬県・高崎市。橋本は本作のため約1か月におよび高崎に住み撮影に挑んでおり、「高崎人というか群馬県民になれた気がしてきました(笑)」とのこと。ロケの締めくくりとなるこの日は、ヒロインの星泉(ほし・いずみ)が敵対するヤクザのもとに乗り込み“機関銃”を乱射する重要シーンが撮影された。
ちなみに、役作りのため長かった髪を「生まれて初めて短く切った」という橋本。「髪の毛は30センチくらい切りましたね。正直、切りたいと思っていたのでバッサリ切れてうれしいです。切ったその日に鏡を見てもあまり違和感がなくて、もう見慣れました。髪を切ったときに自分は”星泉”なんだという意識が芽生えました」と、本作への意気込みを明かした。
本作が映画初主演ということもあってか、6月末の製作発表会見時に「重圧を感じる」と吐露していた橋本だが、クライマックスとなる撮影の前でも笑顔。「毎シーン緊張感はあったのですが、私が“星泉”でいられる環境を、共演者やスタッフの皆さんがつくってくださったので、すごくありがたかったです。タックルしたり、拳銃で撃たれたり、ダイナマイトでふっ飛ばされたりと大変なシーンもありましたが、楽しかったですね」と1か月を振り返り、微笑んだ。
メガホンをとった前田弘二監督も、「撮影する度に橋本環奈演じる泉がどんどん顔が変わってきて、映画を通してその成長を追いかけていくのが監督として至福の時間でしたね。周りの役者さんに教えられたことを吸収してどんどん成長していって、最終的には僕の手には負えないくらいに成長すると思います(笑)」と、うれしそうに撮影を振り返った。
入念にリハーサルを重ね、迎えた本番。ヤクザたちの前に、武田鉄矢らと共にセーラー服姿の橋本が現れ、轟音を立てて機関銃をぶっ放す。そしてあの名台詞が飛び出すと、カットがかかり、ついにクランクアップ。共演者たちから「橋本環奈、最高!」と声をかけられ、感極まった様子の橋本は目に涙を浮かべていた。
「本当にあっという間の1か月でした。分からないことがたくさんありましたが、そんな中、監督やスタッフの皆さん、すてきな出演者の皆さんから教えていただき、学ばせていただきました。今日無事にクランクアップを迎えられたのは全てのスタッフ、出演者の皆さんのおかげだと思っております。ありがとうございました!」と橋本がコメントすると、現場は温かい拍手に包まれた。
組員わずか4名の弱小ヤクザ「目高組」の“組長”という過去を持ち、普通の日常を取り戻しつつあった高校三年生の星泉が、再び危険に巻き込まれる姿を描く『セーラー服と機関銃 -卒業-』。いったいどのような仕上がりとなり、どんな橋本環奈の姿を見ることができるのか、今から楽しみだ。【Movie Walker】