多部未華子が感動の美声を披露『あやしい彼女』撮影現場|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
多部未華子が感動の美声を披露『あやしい彼女』撮影現場

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多部未華子が感動の美声を披露『あやしい彼女』撮影現場

韓国でメガヒットしたコメディ『怪しい彼女』(14)を、『謝罪の王様』(13)の水田伸生監督がリメイクした『あやしい彼女』(2016年4月1日公開)の撮影現場を直撃。主演の多部未華子が演じたのは、見た目は20歳だけど、中身は73歳のおばあちゃんという強烈なヒロインだ。この日は、多部が美声を披露する歌唱シーンが都内のスタジオで撮影された。

73歳のカツ(倍賞美津子)は、頑固で毒舌、おせっかいのおばあちゃんだが、ある日、写真館で写真を撮られた瞬間、20歳の自分に若返ってしまう!カツは、失われた青春を取り戻そうとして別人・大鳥節子(多部未華子)となり、歌手になる夢を追いかけたり、ほのかな恋に心をときめかせたりしていく。

この日、多部とバンドのメンバーたちは、オーロラのような演出が施されたステージに登壇。カメラは合計5台も用意され、クレーンを使った流麗なカメラワークで多部たちをとらえていく。多部が歌うのは、ザ・フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきれない」だ。彼女の澄んだ歌声に、取材陣は魅せられていく。何テークかリハーサルをした後、多部は本番で歌いながら一筋の涙を流し、私たちの目をくぎづけにした。

撮影の合間には、多部と、音楽プロデューサー・小林拓人を演じる要潤と、カツの孫でバンド青年・瀬山翼を演じる、ダンスロックバンドDISH//のギター&ボーカルで俳優の北村匠海、水田監督が囲み会見に応じてくれた。

本来は73歳のカツ(倍賞美津子)である大鳥節子役を演じた多部は、役作りに苦労したようだ。「人生経験がすごく大事なキャラクターなので、倍賞さんのアドバイスを頭に入れつつ、想像でやるしかなくて、そこが難しかったです」。

水田監督は多部のコメディエンヌぶりを絶賛する。「未華子ちゃん、お笑いの間が完璧なんです。テークを重ねても、間が狂わないというのは天性ですね」。

多部について、要は「普段は非常に女の子らしい方なんです。でも、(73歳のカツから20歳の姿に)見た目が入れ替わった多部ちゃんは、極端に言うとドスがきいたというか、芯の強い女性になっていました。僕が演じた小林は、彼女の歌声の才能に惹かれるのですが、真摯に人と向き合う姿を見ていても、すごく魅力的だと思いました」と感心する。

北村も「多部さんはパワフルに演じられていて、僕自身もすごく刺激を受けましたし、学ぶことが多かったです。だから撮影をしていても楽しいです」と感激する。

小林武史から直々に歌の指導を受けたという多部。「最後のライブシーンは、ゲストの方もたくさん来てくださって、パワーをもらいました。実際の歌はレコーディングしたものですが、生で歌うアーティストさんを改めてすごいんだなと思いました。いまは尊敬しかないです」と恐縮する。

要は、多部演じる節子がのど自慢大会に出演するシーンがとても印象深かったと振り返る。「初めて彼女の歌声を聴くシーンですが、失礼ながら『本当に多部ちゃんが歌っているの?』と聞いてしまったくらいです。本当に多才だなと。誰が聴いてもすごく上手だなと思うでしょうね」。

水田監督も同シーンについて「長回しで撮ったシーンでしたが、(要)潤さん、1回もまばたきをしなかったんです。『すごいですね』と言ったら『いや、ただ、見とれていただけです』とおっしゃって」と言うと、要も「歌っている姿がすごくかわいいんです」とうなずく。

話を聞けば聞くほど、期待感が高まる『あやしい彼女』。多部未華子のユニークなコメディエンヌぶりと、心ふるわす美声が解禁となるのは来年の春なので、心待ちにして。【取材・文/山崎伸子】

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