豊川悦司、鈴木京香に「どんどんほれていった」と笑顔
直木賞作家・ねじめ正一の長編小説をドラマ化した「連続ドラマW 荒地の恋」の特別試写会が、12月17日に国際フォーラムで開催。豊川悦司、鈴木京香、渡邊孝好監督が登壇した。豊川は、共演の鈴木について「何といっても鈴木京香さんですから。日本人なら知らない人はいない。紅白歌合戦と同じレベルです」と笑顔で語った。
テレビドラマで2人が共演するのは、「青春の門-筑 豊編-」(05)以来約10年ぶりとなる。豊川は鈴木について「今回、初めてがっつりやったかなという感触があります。光栄でしたし、彼女のオーラにどっぷり浸かって仕事をすることは、毎日喜びでもありました」と満面の笑顔を見せた。
鈴木は「そんなふうに言われて、どうしたら良いかと」と恐縮する。「前回は、子どもを肩車している豊川さんの後ろ姿が印象的で。今回も同じように背中で語れる方なんだなと。今回はひどいことをいっぱいしましたが、ご一緒できて幸せな時間でした」。
許されない恋に落ちる男女を演じた2人だが、共感できるかどうかを尋ねられると、豊川は「僕にとっての明子は、鈴木京香さん。鈴木京香さんの魅力、京香さんが解釈された明子にどんどんほれていった。ここにいるこの人です。みんな、ほれちゃうでしょ」とおちゃめに笑う。
鈴木は、紅潮しながらも、原作のなかの北沢太郎の魅力について語った。「第一に彼の詩が好きだった。また、明子は相当、太郎さんに甘えていったと思います。絶対に許してくれるし、絶対にそばにいてくれるという、とことんまでの安心感と優しさにほれたのではないかなと」。
監督は、数年前から豊川と鈴木にオファーをしていたそうだ。2人とは何度も一緒に仕事をしているということで、全幅の信頼を寄せる。「静と動の組み合わせが面白かった」と手応えを口にした。
「荒地の恋」は、53歳の詩人・北沢太郎(豊川悦司)が、親友の妻(鈴木京香)と許されざる恋に落ち、詩人として、1人の人間として、情熱と言葉を取り戻していく。監督は豊川も出演した映画『居酒屋ゆうれい』(94)で第18回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した渡邊孝好が務める。【取材・文/山崎伸子】