第88回アカデミー賞ノミネート直前予測【助演女優賞編】
例年アカデミー賞の助演女優賞は早くから絞り込みができるケースが多く、比較的早い時期に受賞予測も可能なカテゴリーとして知られている。昨年で言えば、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが一人勝ちで、受賞も果たしている。しかし今年はパトリシアのような存在がいない上に、現地時間の10日に発表された第73回ゴールデン・グローブ賞(以下GG賞)では本命不在のまま、オスカー女優のケイト・ウィンスレットが『スティーブ・ジョブズ』で受賞を果たし、本人にも周囲にもサプライズとなった。現地時間の14日にアカデミー賞ノミネート発表を控え、goldderby.com、awardscircuit.com、ハリウッド・レポーター誌などの分析結果をもとに、ノミネート予測をまとめてみた。
GG賞受賞で一気に弾みをつけたのが、ケイト・ウィンスレットだ。圧巻の演技力は誰もが認めるところだったが、受賞の背景には、当初はフロントランナーと言われていた『キャロル』のルーニー・マーラが、GG賞では主演女優賞にノミネートされていたこともある。しかし未だに、ケイト・ブランシェットと並んでルーニーをアカデミー賞主演女優賞候補として推薦している人も多く、ルーニーは主演と助演で票割れが懸念されている状況だ。いずれにしても、ケイトとルーニーのノミネートはほぼ確実だろう。
それでは、残りの3席を争うのは誰なのか?本来であれば、『Ex Machina(原題)』のアリシア・ヴィキャンデルの名が挙がるはずだが、アリシアは『リリーのすべて』で主演女優賞と助演女優賞にも名前が挙がっており、最も票割れが懸念される予想不能な一人と言われている。
GG賞では総スカンだった『スポットライト 世紀のスクープ』のレイチェル・マクアダムスがオスカーレースでは有力候補の一人に入っているほか、ジェニファー・ジェイソン・リー(『ヘイトフル・エイト』)、ヘレン・ミレン(『TRUMBO(原題)』)、ジェーン・フォンダ(『YOUTH(原題)』)、そしてアメリカ人女優として初めてセザール賞助演女優賞を受賞したクリステン・スチュワート(『アクトレス~女たちの舞台~』)が候補者に名を連ねており、熾烈な闘いが予想されている。
こちらも、助演男優賞と共に最も予測不能にして、サプライズが期待されるカテゴリーの一つと言えそうで、結果が楽しみだ。第88回アカデミー賞授賞式は、クリス・ロックの司会で、2月28日にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される。【NY在住/JUNKO】