第73回GG賞ベストドレッサーは?【その2】
(その1の続き)現地時間の1月10日に開催された、第73回ゴールデン・グローブ賞授賞式(以下GG賞)。今年のトレンドの一つだったのが白いドレスだが、花嫁の専売特許とも言われているだけに、着こなす際は「いかにウェディングドレスのようにならずに、白の良さをアピールするか」という点が難しい。それをうまく体現したのが、『リリーのすべて』の主演女優賞、『Ex Machina(原題)』の助演女優賞にWノミネートされていたアリシア・ヴィキャンデルだ。
アリシアが初ノミネートで選んだのは、昨年から広告塔を務めているルイ・ヴィトンのコラムシルエットのドレス。アイボリーと白いエプロンスタイルのトップスの襟元と袖元のフリルも軽やかで、華奢で若々しいアリシアにぴったり。清楚でフェミニンながら、ぱっくりと開いた背中はセクシーでシークインは華やかだ。ロールシニオンでアップにまとめたヘアスタイルとのマッチングも抜群のドラマティックなファッションには、「彗星のごとく現れた新星スターらしい」と評判。『スティーブ・ジョブズ』で主演男優賞に選ばれていたマイケル・ファスベンダーとの交際も順調で、まさに花嫁のごとく幸せ絶好調を体現したドレスとして話題を呼んでいる。
テレビ部門でノミネートされ、受賞も果たしたタラジ・P・ヘンソンも、美しいサイド・トレインがついたステラ・マッカートニーの真っ白なドレスと、エメラルドとダイヤのドロップイヤリングの相性が抜群。何よりレッドカーペットでの、「私はスターよ」と言わんばかりのポーズに、「ドレスを着こなしているという自信に満ち溢れている」と絶賛されている。
『ブルックリン』で初ノミネートを果たしたシアーシャ・ローナンは、サンローランの白いドレスとショパールのダイヤモンドのドロップイヤリングで登場。子役からの成長ぶりを示すかのようなゆったりとしたドレープの華麗さ、そして役どころさながらの初々しさとナチュラルさ、清潔感溢れるヘアメイクがシアーシャらしいと好評だった。
また、リリー・ジェームズが着ていたシンデレラさながらの白いマルケッサのシアードレスは、リリーのふんわりとした優しさと可憐さ、清潔さが溢れるファッションとして好評を博している。
常にアッと驚くファッションを見せてくれるレディー・ガガが初めてノミネート女優としてGG賞に参戦したドレスは、アトリエ・ヴェルサーチのブラックベルベットのドレス。プラットフォームサンダルのヒールの高さは約25cm、胸元は大きく開いており、バストカップは尖がったフォルム、くびれたウエストに張り出したヒップラインと少々遊びはあるものの、ヘアはレインボーに光るブロンドのウィグで、マリリン・モンローを彷彿させる、コンサバでクラシックなデザインだ。
奇抜さを期待している人々にとっては少々残念だったようだが、「オールドハリウッドを彷彿させるクラシックなファッションは完璧」「タトゥーをカバーして女優として新しいガガを見せてくれた」「勝負に出た!」と評判で、見事に女優賞も受賞している。
他には、ケイト・ボスワースが着ていたドルチェ&ガッバーナのピンクとシルバーのスパンコールがちりばめられたフローラルパターンのドレスが、「ピンクシャンパンのグラスみたいで美しすぎる」とソーシャルメディアでも話題をさらった。
また、ジェイミー・アレクサンダーが着ていたイタリア人デザイナー、ジェニーの渦巻のブラックとグリーンのユニークなプランジネックドレスが「胸元も背中のカットもパーフェクト」と絶賛された
そしてこの日、ジェイソン・ステイサムと婚約を発表したロージー・ハンティントン=ホワイトリーが着ていた胸元が大胆に露出したゴールドに輝くカスタム・メイドのアトリエ・ヴェルサーチのドレスと、左薬指に輝く大きな婚約指輪はまばゆいばかりの輝きを放っており、「まさにロージー本人ががGolden Globe!」と評判だった。レイチェル・マクアダムスやジェイダ・ピンケット=スミス、ジェナ・ディーワン・テイタム、ゼンデイヤらのドレス姿も注目を浴びた。
オーランド・ブルームとの熱愛が報じられているケイティ・ペリーは、胸元が大きく開いたプラダのパールピンクのドレスとハリー・ウィンストンのジュエリーは好評だったが、ブリジット・バルドーを彷彿とさせるトップにボリュームを持たせたヘアスタイルが少々マイナスポイントになった。
通常はシックな大人っぽい洗練されたイメージのドレスを選ぶことが多いアンバー・ハードは、夫ジョニー・デップ不在で1人でレッドカーペットを歩いた。そんなアンバーが選んだのは、グッチのクチュールのブロッサムピンクのシアードレス。ロングかアップが多いアンバーのブロンドのボブ風のショートヘアに、襟元の花がキュートかつエレガントなドレス姿が話題を呼んだ。【NY在住/JUNKO】