妖怪ウォッチ効果?15年度は実に10本ものアニメが20億円超!
2016年が明けたと思ったら…もう2月。その中でも息の長いヒットを見せているのが、15年末に公開された『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』だ。
邦画・洋画のシェア率において“邦高洋低”と言われ続けてきたここ数年の日本映画業界だが、1月27日に一般社団法人日本映画製作者連盟(以下、映連)が発表したデータによれば、2015年度は洋画が盛り返してきた感が強い。とはいえ、「妖怪ウォッチ」を筆頭に、興収20億円超タイトルのアニメ占有率が高いのは相変わらずだ。
その中でも、特に存在感を発揮した2015年のアニメ作品といえば、78億円を記録した邦画部門トップの『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』(※14年12月公開作品は15年度で算出)。レベルファイブより2013年に発売されたゲームを原作に、コミック・アニメ・玩具ほかの多彩なクロスメディア展開で“妖怪”ブームを巻き起こした本作。その初の劇場版シリーズとあってヒットは確実視されていたものの、やはりその結果は圧倒的なものだった。
ちなみに、映連発表の2015年度邦画部門ベスト10のうち、アニメ作品は実に6本(2014年度も6本)。2位『バケモノの子』(58.5億円)、4位『名探偵コナン 業火の向日葵』(44.8億円)、5位『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)』(39.3億円)…という順位で、上位5作品中4作品が独占しているかっこうだ。
また、いわば“美少女アイドル”ジャンルにおいて異例の大ヒットを記録した『ラブライブ! The School Idol Movie』(28.4億円)が8位に入った点も、特筆すべきポイントだ。深夜アニメの劇場版としては過去最高の記録を樹立しただけでなく、第66回NHK紅白歌合戦に“μ’s”のメンバーを演じた声優陣が出場するなど、話題には事欠かなかった。
なお、映連発表のデータによると、邦画の公開本数は前年度から34本減り、興収は1203億6700万円で前年比99.7%と僅かながらダウンしている一方で、興収10億円を超す作品は38本と前年より7本も増加。実写作品では、2部作で公開された「進撃の巨人」が、前編『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(32.5億円)、後編『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(16.8億円)と健闘している。
ちなみに38本の10億円超タイトルのうち、アニメ作品は12本。20億円超に限って言えば、18本中10本をアニメ作品が占めている。前述した現在公開中の『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』は1月中旬の時点で50億円を突破しており、こちらも16年度のトップ争いに食い込んでくるのは間違いない。まだまだアニメの時代が続くのか。いまから動向が楽しみである。【トライワークス】
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