二階堂ふみと山崎賢人「出会ったのは15歳」6年越しの再会を語る

インタビュー

二階堂ふみと山崎賢人「出会ったのは15歳」6年越しの再会を語る

若手実力派女優の筆頭である二階堂ふみと、今最も女子たちをときめかせている人気俳優・山崎賢人が、少女漫画を映画化した『オオカミ少女と黒王子』(5月28日公開)で胸キュンの恋物語を体現。ファンにとってはもちろん、メガホンをとった廣木隆一監督も「この二人だからこそ撮ってみたかった」というほどの最強タッグが実現したが、二人の共演はドラマ「熱海の捜査官」以来、約6年ぶりのこと。二階堂と山崎を直撃し、約6年越しの再会の感想を聞いた。

1994年9月生まれという、同い年の二人。二階堂は「15歳のときに初めて会ったんです。山崎くんが中学の卒業式の日だった気がします。私も中学の卒業式を済ませて、沖縄から東京に上京していて」と前回の共演を述懐する。

「山崎くんにとって初めてのお芝居の現場だったそうですが、監督やスタッフさんのアドバイス、さりげなく発した言葉も自分の中にスッと入れられる人だなという印象がありました。それにすごく明るくてムードメーカー。山崎くんがいると、現場にいる人がみんな楽しくなるような人です」と山崎の印象を語る。

一方の山崎は「ふみちゃんは出会った6年前から、普通の女の子とはちょっと違っていた」と告白。「すごくしっかりと自分を持っていて、好きなこと、やりたいことがあって。本当にかっこいいなと思っていました。同い年という部分でも、なんだか信頼がありました」と、15歳にして芯ある二階堂の佇まいに刺激を受けたという。

それぞれが多くの出演作を重ね、お互いに21歳となった。二階堂は、山崎のムードメーカーな部分は「全く変わっていなかった」とにっこり。「でも会っていない間に、山崎くんはたくさんの現場に行って、いろいろな作品で看板を背負うようになって。女の子からの人気もすごいです。今回、現場での振る舞いや、周りへの気配りを見ることができて、本当にいろいろな経験をしてきたんだなと思いました。私自身、勉強することも尊敬する部分もたくさんありました」と、山崎の歩みと経験。そこから得た頼もしさを感じていた。

山崎も「かっこいい部分は全く変わっていなかった」と二階堂の変わらぬ“かっこよさ”を実感。「久々に会って、6年間どうしていたという話もして。お芝居やプライベートの話もたくさんできました。廣木監督の言葉を聞いて、ふみちゃんと掛け合いをしながら、一緒に作品をつくっていけたのが本当に楽しかったです」と久しぶりの共演だからこそ、お互いの成長と変わらぬ部分を見つめながら、作品世界へと入り込むことができた様子だ。

ピュアな女の子・エリカと、王子様のようなイケメンのドS男子・恭也の恋模様を描く本作。山崎は「恭也のドSな言動は、この物語の面白いところ。楽しみながらやっていました」と大満足の表情。漫画的なキャラクターだけに実写として演じるには苦労もあったようで、「普通にドSなだけでは、キャラになってしまって、ふざけているだけに見えてしまう。すごく悩みました」と山崎。

「恭也は精神年齢が落ち着いていて、いろいろなものに背を向けてしまっている人。恋も諦めてしまっているんだと思ったら、エリカを犬として扱う遊びをしてしまうのも腑に落ちたんです」と、リアルな血の通ったキャラクターとして恭也の行動を理解した。「後半にかけて、高校生らしい部分を出していければいいなと思っていました」というように、エリカとの関わりを通して変化していく恭也も見どころだ。

二階堂は「恭也が強ければ強いほど、エリカの面白さも出てくる。今回は、カメラがまわっていないところでも山崎くんとお互いの関係性を作っていくことができたと思います。変な遠慮がなくなって、正面から向き合うことができたからこそ、私も今まで出せなかった表情を見せることができたと思います。振り切れば振り切るほど、楽しくなっていったんです」と目を輝かせる。

二階堂ふみと山崎賢人。成長、尊敬し合う相手との共演で「お互いに新たな表情を見せられた」と胸を張る。ぜひとも彼らの化学反応をスクリーンで堪能してほしい。【取材・文/成田おり枝】

※山崎賢人の「崎」は正式には「たつさき」
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