森田剛、殺人鬼役の癒しは「猫ちゃん、ワンちゃん」
森田剛の初主演映画『ヒメアノ~ル』の初日舞台挨拶が5月28日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、森田をはじめ、濱田岳、ムロツヨシ、佐津川愛美、吉田恵輔監督が登壇。壮絶な役柄に挑んだ森田が「ペットショップが癒しだった」と明かした。
あまりにも過激な内容から実写化不可能といわれた古谷実のベストセラーコミックを映画化した本作。森田が不気味な連続殺人鬼を熱演、ただならぬ狂気を漂わせる。森田が「単独初主演です」と挨拶すると会場からも大きな拍手がわき起こった。「キャンペーンで監督と地方を回ったりするのも、イタリアの映画祭にも初めて行ったりしたのも初めて。映画、いいなぁと思いました」と“初体験”に充実の表情。「自信を持って観てくださいと言える作品になった」と胸を張った。
殺人鬼役を演じきった現場は「緊張の連続でした。(演じた)森田というキャラクターは怖い人だから」と述懐。「今日は1人やっつけて、今日は2人、3人とだんだん増えていく。待ち時間もどんどん猫背になって。重い気持ちになっていく」と人を殺める演技をするたびに、森田もしんどさを感じていたという。
そんな張り詰めた環境の中、癒しとなっていたのは「現場近くのペットショップ」だったそうで、興味津々の様子のムロが「ペットショップに行くとどんな感じになるの?」と聞くと、森田は背中を丸めながら「こうなっているでしょう?」とにっこり。それが「スッとなる」と背筋を伸ばすと、ムロも「猫ちゃん、ワンちゃんに癒されたのね」と大爆笑だった。
また、濱田の本作での“初体験”は、服を脱いでの濡れ場。「誰が得するのか、こんなもの」と自虐発言で会場を笑わせながら、「すごく緊張したしドキドキしたけど、貴重な経験でした」とコメント。相手役の佐津川も「ここまでのラブシーンは初めて」と照れ笑い。「印象に残したいと思って、いい角度を研究した。セクシーに映ればいいなと思った」とプロ根性を見せつけていた。
上海国際映画祭、富川ファンタスティック国際映画祭への正式招待も決定した本作。海外展開もますます広がりを見せるが、森田は「愛着もあるし、うれしい」と喜びを噛み締めていた。【取材・文/成田おり枝】