木梨憲武、『ファインディング・ドリー』の会見で暴走通訳!?
日本でディズニー/ピクサー歴代興収ナンバー1を記録した大ヒット作『ファインディング・ニモ』(03)の続編『ファインディング・ドリー』(7月16日公開)。本作の来日記者会見が、6月29日にザ・リッツ・カールトン東京で開催。来日したアンドリュー・スタントン監督、アンガス・マクレーン共同監督と、日本語吹替版キャストの室井滋、木梨憲武、上川隆也、中村アンが登壇した。木梨は、通訳のように監督たちの思いを勝手に代弁して笑いを取った。
アンドリュー・スタントン監督は『ファインディング・ドリー』のテーマについて「人はあるがままの自分を受け入れた時、心の平穏を得ることができる。弱点を含めてこれが自分だと思えた時に感じるものは、きっと誰もが望むものだろう。そういうことをドリーを通じて感じてほしい」と語った。
13年ぶりにドリー役を務めた室井は「不安だったり喜びだったりといろいろな気持ちが入り混じりました。いま、新人だった気持ちでここに立っています」と紅潮しながら挨拶。「ドリー役を前のめりにやっていたら、ドリー化して、マイクにガンと頭をぶつけたり、タクシーの中にケータイを忘れたりしました」と苦笑い。
アンドリュー・スタントン監督たちは、それぞれのキャラクターの帽子を被って登場した日本語吹替版キャストについて感想を聞かれる。すると、彼らがしゃべる前に、木梨が割り込み「こんなに合っている人たちはいない。できれば実写に使いたいくらいだ」と勝手に代弁して笑いを取る。スタントン監督が「最高です」と称えると、アンガス・マクレーン共同監督も「このユーモアはピクサーに通ずるところがある」と喜んだ。
さらに監督たちは、室井たちのアフレコの感想を尋ねられると、また木梨がすかさず「僕たちの編集の技術で直したよ」と勝手に代弁し、会場は爆笑。スタントン監督は「素晴らしかったよ。日本版は、口がすごく合っていた」と改めてほめちぎった。
最後に、キャスト陣から監督たちへ、忘れられない日本の思い出の記念にと、ドリーとニモをイメージした巨大なちょうちんがプレゼントされた。
『ファインディング・ドリー』では、カクレクマノミのマーリンがナンヨウハギのドリーと共に、息子ニモを人間の世界から救出した冒険から1年後が描かれる。なんでもすぐに忘れてしまうドリーが、唯一忘れなかった家族を捜すため、ニモやマーリンと共に冒険の旅に出る。日本に先駆け全米で公開され、アニメーション史上全米歴代ナンバー1のオープニング成績を樹立した。【取材・文/山崎伸子】