大友啓史監督、「女性に見えるほど美しい」役を演じている生田斗真を絶賛!
生田斗真主演映画『秘密 THE TOP SECRET』(8月6日公開)の大友啓史監督が、Apple Store,Ginzaで7月17日に開催されたイベント「Meet The Filmmaker」に登壇。NHK大河ドラマ「龍馬伝」や『るろうに剣心』など、これまで手掛けた作品の裏話を語った上で、原作ものに挑む覚悟についても熱弁した。
モデレーターを務めたのはジャーナリストでメディア・アクティビストの津田大介。『秘密 THE TOP SECRET』で主演を務めた生田斗真について質問すると、大友は生田が演じた薪剛について「きれいな顔で小柄で35歳。しかも女性に見えるほど美しい。そんなのいませんよ」と苦笑い。
「僕なりの感覚で言うと、(役柄上)相当タフで骨太な男じゃないといけないなと。生田くんは顔立ちが美しいけど、俳優一筋で、いろんな監督にもまれてきた。三池(崇史)さんには真っ裸にされているし。開き直っている感じが面白いなと思った」。
続いて、本作や『るろうに剣心』の2作、この後も『ミュージアム』(11月12日公開)、『3月のライオン』(2017年春公開)と話題作が控える大友監督が、原作ものの映像化に挑むプレッシャーについても言及した。
「『るろうに剣心』が思いがけず大成功したから、次にリスキーな仕事をやろうと決めていたんです。原作ものについては、やはりキャラクターの問題はあると思うけど、生身の俳優がやれば違うことが起きると。キャストやスタッフも含め、いろんな思想をもったやつらが集まってくるから、コントロールできるようでできない。だから、原作はもういいやと、それどころじゃないという瞬間が訪れるんです」。
大友監督は、さらに自身の思いを吐露していく。「原作から自然に卒業していくしかない。まあ、批判も含めてさんざん言われることは想定の範囲内ですし、しょうがないかなと開き直ってる感じはあります。でも、そうは言っても原作のコアな部分は踏まえた上で、そこは大切にしながらやっていきます。僕自身が原作を好きなので、めちゃくちゃなことはやらないと信じてほしいし。でも、原作ファンだけを相手にしているわけじゃないから。自分自身が納得するってことが大事かなと」。
『秘密 THE TOP SECRET』は、清水玲子の人気コミックを映画化したミステリー映画。特殊脳内捜査チーム、通称“第九”が、死者の脳をスキャンして生前の記憶を映像化するシステムを用いて、迷宮入り事件の真相を暴こうとする。天才的頭脳を持つ室長・薪剛を生田斗真が演じている。【取材・文/山崎伸子】