橋本環奈、『セーラー服と機関銃-卒業-』で泣いたワケは?

インタビュー

橋本環奈、『セーラー服と機関銃-卒業-』で泣いたワケは?

橋本環奈が映画初主演を果たした『セーラー服と機関銃 -卒業-』が、ブルーレイ&DVDとなって8月3日(水)に登場する。撮影はちょうど1年前、2015年の夏に敢行。「めったに泣かない」という橋本だが、クランクアップ時には思わず涙があふれたそう。その涙の理由とは?熱く、駆け抜けた夏を振り返ってもらった。

赤川次郎のベストセラー小説「セーラー服と機関銃」の続編を映画化した本作。ヒロイン・星泉が街を乗っ取ろうとする理不尽な大人たちに対して、組員たちとともに戦いを挑む姿を描く。橋本は「初主演映画というのは、後にも先にもひとつしかない。すごく先の話になりますが、私が棺桶に入った時には、必ず『セーラー服と機関銃 -卒業-』のポスターやグッズが入っているんだろうなと思います(笑)。それくらい思い出深い、私にとって大事な作品になりました」とお茶目な笑顔を見せつつ、本作への並々ならぬ愛情を明かす。

撮影時は、高校2年生だった彼女。星泉という大役に真っ直ぐにぶつかり、プレッシャーを乗り越えた。「今まで生きてきた中で一番、充実していた夏」というほど魂を込めた撮影。「私、普段は全然泣かないんです。弱さを見せたくないというのがあるのかも」という彼女だが、本作のクランクアップ時には涙があふれた。

「主演という大役を背負って、緊張感がある中で撮影をし、『終わったんだ』という気持ちになって。涙が出たのは、(武田鉄矢演じる)土井さん、(大野拓朗演じる)祐次くん、(宇野祥平演じる)晴雄くんからの言葉を聞いた時です」と涙腺が崩壊したのは、泉が率いる目高組の組員を演じた先輩たちと会話を交わした時だそう。

「みなさんと一緒にやってきたという気持ちがすごく強かった。私は『撮影が終わってほしくないです!』と言ったんです。そうしたら武田さんが、『始まりがあれば、終わりが来るものなんだよ』とおっしゃって。(前田弘二)監督や周りのみなさんもウルウルしていて、すごく感動しました」。涙の理由は、大役を演じ切った達成感と、絆を育んだ仲間と離れるさみしさにあったようだ。

撮影を通して、自分が「負けず嫌いである」ことを発見した。「演じた泉と同じで、私も負けず嫌い。お墓に語りかけるシーンがあるんですが、そこでは20テイクも重ねたんです。私自身が納得いかない時もありましたし、そういう時は監督が必ず気付いてくださる。監督は最後まで気を抜かずに、最大級のものを求めていました。監督もすごく負けず嫌いですから(笑)。みんなが妥協せずに、ワンシーンワンシーンに精一杯のものを込めて、紡がれていった作品だと思っています」。

2017年には、SexyZoneの佐藤勝利とダブル主演を務める青春映画『ハルチカ』の公開が控える。橋本は「『ハルチカ』の撮影でも、『セーラー服と機関銃 -卒業-』で学んだことがすごく活かされたと思います」と話す。「『セーラー服〜』は共演者の方は年上の方ばかりでしたが、『ハルチカ』は同世代の方ばかり。スタッフの方も全く違いますが、ひとつの作品をつくり上げていくという思いは同じ。『セーラー服〜』で周りの方々に恵まれてたくさん勉強させていただきました。その時に地盤の基礎ができたとすれば、その地盤がしっかりと固まっていたからこそ、『ハルチカ』で自然に現場に立つことができました」。

溌剌とした笑顔と、凛とした強さが魅力的な橋本環奈。強さの秘訣を聞いてみると、「とにかくこのお仕事が楽しいし、周りの方々に支えられていると思うことが秘訣なのかな」とにっこり。作品を重ねるごとに、達成感や充実感、周囲への感謝を確実に胸に刻んできた。成長著しい彼女からますます目が離せない!【取材・文/成田おり枝】

撮影:島田敏次/提供:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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