浅野忠信、カンヌ受賞について「散々な目に遭った後には必ず良いことがある」
浅野忠信の主演映画『淵に立つ』(10月8日公開)の完成披露試写会が、9月6日にユーロライブで開催。浅野忠信、筒井真理子、古舘寛治、太賀、HARUHI、深田晃司監督が舞台挨拶に登壇した。本作が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞を受賞したことについて浅野は「予想以上にびっくりしました。うれしかったです」と喜びを口にした。
『淵に立つ』は、平凡な家庭に1人の男がやってきたことにより、少しずつ波風が立っていくサスペンスドラマ。カンヌ国際映画祭初ノミネートにして初受賞をした深田監督は「カンヌは参加できることだけで夢のような感じだったのに、まさか賞までもらえるとは。この作品にとって最高のスタートが切れた」と手応えを語った。
浅野も「カンヌに行く時、欠航とかがあって散々な目に遭いました。なかなかたどりつかなかったし、現地に着いたら荷物も届いてなくて。でも、その後だから必ず良いことが起きると信じていたら、本当に素晴らしい賞をいただけた」と笑顔を見せた。
古舘は「賞をいただいて浮かれたまま実感することなく帰ってきましたが、帰る時に財布をなくし、帰ってきても全く余韻のないままでした」と言って笑いを取った。
筒井は、受賞当時、リオ五輪のメダルラッシュに沸いていたことを話題に出し「私たちもグランプリに次ぐ銀メダルを獲ってきたと思っています」とうれしそうにコメント。太賀も「みなさんと過ごしたカンヌはめちゃくちゃ幸せで。撮った写真は宝物となりました」と感無量の表情を見せた。
最後にHARUHIが登場して主題歌「Lullaby」を歌い上げ、大盛況のなか、舞台挨拶は幕を閉じた。【取材・文/山崎伸子】
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