リリー・フランキーが俳人・小林一茶役で新境地?
『ぐるりのこと。』(08)をはじめ『凶悪』(13)『そして父になる』(13)などの話題作に出演し、今や邦画界で欠かすことの出来ない存在となったリリー・フランキー。彼が江戸時代の俳諧師・小林一茶に扮し、主演を務める映画『一茶』の製作がこの度発表された。
原作となるのは、2007年に没後20年を迎える藤沢周平の伝記小説「一茶」(文春文庫)。「やせ蛙(がへる)まけるな一茶これにあり」などの名句で知られ、牧歌的な人物として語られがちな一茶の、知られざる破天荒な生涯を綴った一作だ。リリーのほかに中村玉緒、伊藤淳史、石橋蓮司、佐々木希といった豪華キャストが競演し、「テンペスト」などを手掛けた吉村芳之が監督を務める。
リリーは「一茶の句が、何故、今も人々に愛されるのかを、自分なりに考え、一茶自身の愛しさを伝えることができたらと、恐縮しながら、真摯に向き合いたいと思います。一茶のように、低い目線で、人間臭く生きてゆくこと。その在り方と、挫けない気持ちを少しでも定着できるよう、無欲の欲で、作品に献身したいと思います」と意気込んでいる。
本作は9月15日にクランクインし、11月クランクアップ、2017年公開を予定。来年のモントリオール映画祭への出品も予定しているという。主演を務める『美しい星』(17年5月公開)をはじめ、『聖の青春』(11月19日公開)、『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』(17年公開)など待機作が多数控えているリリーが、次はどのような演技を見せてくれるのか?今から楽しみだ。【Movie Walker】
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