新海誠がモデルの小説!?川村元気がぶっちゃけトーク
11月19日(土)、HMV&BOOKS TOKYO7階イベントスペースにて「新海誠『君の名は。』&川村元気『四月になれば彼女は』出版記念トークイベント」が行われた。
映画『君の名は。』の大ヒットで現在最注目のアニメーション監督となった新海誠と、数々の映画を企画、そしてヒットさせてきた映画プロデューサー、さらには自らも執筆した小説『世界から猫が消えたなら』が、今年映画化され大ヒットした川村元気が、プレミアムなトークイベントを今回開催。
「恋愛小説は受けないといわれてましたが、それが当たり前のようにいわれることに引っかかって、この『四月になれば彼女は』を作ることになりました」と川村。執筆するに当たり、周囲の20~50代の男女に恋愛話を聞いて周ったという。
しかし、「驚くほど、誰も恋愛していなかった。『すごいラブラブです』という人はレアポケモンを見つけるようなもの。みなさんが恋愛していないのが不気味に感じられました」と、現代の恋愛事情に驚いた様子。作品は、その驚きや不気味さを原動力にして制作していたそうだ。
それを聞いて、新海は「(自分に対しても)割と夫婦関係の質問が多いな~と思った(笑)」と苦笑。川村が「実は新海さんと岩井俊二監督が主人公のモデルなんです」と明かすと、「サービストークでしょう(笑)」と再び苦笑していた。
そして、司会者から「お二人共、小説が映像的ですよね?」とマイクを向けられると、「だからこそ、なんで川村さんは自分で映画を撮らないのかな?と思いますね」と新海。すると川村は「カメラマンや俳優や助監督とやれば、自分の中に出来上がっている“理想”から離れていく気がする。それをまとめることができない。ガッツがないんです」と持論を展開し、「ただ、作品では言葉にできないことや、インターネットなどで答えが出ていないこと、自分の体の中にあることを描いていかなければならないと思っています」とも話していた。【取材・文/平井あゆみ】