藤原竜也と伊藤英明、初バトルの感想は?『22年目の告白』撮影現場に潜入

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藤原竜也と伊藤英明、初バトルの感想は?『22年目の告白』撮影現場に潜入

圧倒的な存在感を放つ俳優、藤原竜也と伊藤英明の初共演が映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』(2017年6月10日公開)で実現した。2人が体現するのは、美しき殺人犯(藤原)と彼を追い続ける刑事(伊藤)。真正面から激突する役どころでの共演とあって、興奮せずにはいられない。撮影現場を訪ね、彼らに対峙してみての感想を聞いた。

連続殺人を犯しながらも、完璧に逃げ切り時効を迎えた犯人・曾根崎(藤原)が、殺人手記を出版。日本中を巻き込むその“告白”が、新たな事件へとつながっていく衝撃の物語だ。

現場を訪れた日は、殺人手記を出版した曾根崎が、サイン会に現れるシーンが撮影されていた。曾根崎がサイン会を行う一方で、マスコミ関係者、被害者遺族も駆けつけるという、異様な熱気に包まれたシーンだ。さらには曾根崎に復讐しようとする被害者遺族がいると聞きつけ、曾根崎を追い続けていた牧村刑事(伊藤)もそれを阻止しようとアクションを繰り広げる。

美しくも冷徹なまなざしをたたえた藤原。22年間、犯人を追い続けた刑事の執念を具現化する伊藤。入江悠監督のもと、話し合いやテイクを重ねて、熱量の高い芝居をぶつけ合っていた。

藤原は「ひとつひとつ伊藤さんと話し合って、監督と話し合って、ひとつのシーンを成立させていった感じです」と撮影を述懐。伊藤については「本当に面白い俳優さん」と感じ、妥協なきセッションを交わしたと言う。「熱いし、いい意味で不器用でまっすぐだから嘘がつけないし、すごくいい俳優さんです。演劇もそうですが、踏み込んではいけないんじゃないかというラインを気にしてしまうときってあるんです。でも伊藤さんは瞬間的に『でもここはこれでやりたいんですがどう思いますか』とそのラインを超えて来てくれるので。熱いだけじゃない、素敵な俳優さんでした」。

一方の伊藤は「他の作品を見ていてもものすごく頼もしい役者さんなので、一緒にできるのを楽しみにしていました」と藤原との共演は待望のものだった。「実際に一緒にやってみて本当に素晴らしい役者さんだし、現場がスムーズに行きやすくするのもそうですが、壁がないというか。みんなを盛り上げて引っ張っていく姿は本当にかっこよかったし、ものすごく頼もしい役者さんです」とこちらも、大いに刺激を受けていた。

本作の北島直明プロデューサーによると、「最初から、曾根崎には藤原さん。牧村には伊藤さんとしか考えていなかった」と願いが叶ったキャスティングだったとか。数年前にドラマで藤原とタッグを組んでいる入江監督は、「本当にいい年の重ね方をされているなという印象で。ずっと第一線で活躍されてきている方なので、今どういう俳優になっているんだろうというのも楽しみでした。実際にお仕事をしてみて、こちらの要求に返してくれるのは当たり前で、そこにさらに自分の意見も提示してくれる方だったのですごく頼もしかった」と藤原を信頼しきり。

また伊藤に関しては、「印象がガラッと変わった」と明かす。「勝手に直感的・感覚的な方なのかなという印象を持っていたんですが、実はすごく脚本を読み込まれる方で。犯人への執念、失望、ある種の徒労感も併せ持って生きてきた刑事の役ですが、そこをどう持ち続けているのか、どう演じるのかというのを、撮影前から撮影中も貪欲に考え抜かれている姿をみて、最初の印象からはガラッと変わりました」。さらには「編集をしていても、伊藤さんのさりげない表情や抑えた芝居にぐっとくることがすごく多い」と惚れ込んでいた。【取材・文/成田おり枝】

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