藤原竜也史上、最強の“クズ役”が誕生!?『22年目の告白』美しき殺人犯役への覚悟|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
藤原竜也史上、最強の“クズ役”が誕生!?『22年目の告白』美しき殺人犯役への覚悟

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藤原竜也史上、最強の“クズ役”が誕生!?『22年目の告白』美しき殺人犯役への覚悟

藤原竜也と伊藤英明が初共演を果たす映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』(2017年6月10日公開)。藤原が美しき殺人犯を演じるとあって、彼の「クズ役が見られる」としても話題になっている。撮影現場を訪ねると、まず驚くのはアシンメトリーのヘアスタイルにしたインパクト大のビジュアル。22年前に犯した殺人の手記を発表するという、大胆で不気味な役どころを演じるにあたって、藤原から「今までの藤原竜也のイメージを変えたい」と提案したと言う。新たな“クズ役”に挑む上での覚悟に迫った。

1995年、残忍な手口で5人の命を奪い、世の中を震撼させた連続殺人事件。未解決のまま事件は時効を迎え、完璧に逃げ切ったはずの犯人が殺人手記を出版。その男に日本中が惹きつけられていくという新感覚のサスペンス・エンタテインメントだ。

撮影を見学した日は、藤原演じる殺人犯・曾根崎がサイン会を行うシーンが敢行されていた。大広場にファンが列を作り、曾根崎が登場してゆっくりと手を振るや、拍手喝采。殺人犯に歓声が浴びせられるという、心がざわつくような衝撃シーンだ。独特の髪型にグレーのスーツ姿の藤原。妖艶とも言える美しさをたたえた、存在感抜群のキャラクターが誕生していた。

藤原は「衣装・メイクチームを始め、スタッフの皆さんと一緒に曾根崎をカリスマ性のある一人のキャラクターとして作り上げていきました」と役作りについて告白。「注目を集めなければいけないし、強烈なインパクトも必要とされていました。なので初期の段階から、監督も含めて衣装・メイクチームみんなが協力してくれて作っていったキャラクターだと思います」。

本作の北島直明プロデューサーによると、「今までにない、新しいビジュアルにしたい」と提案したのは、藤原自身だそう。「藤原さん自身も、クズと言われる役が多いというのはもちろん認識していて。確かにそういう作品が続いていたし、それはやっぱり、そういう役をやらせたら彼が一番面白いからだと思うんです。期待させてくれるし、ワクワクしますよね」と役どころへのマッチングについて明かしつつ、「今回は藤原さんから『今までの藤原竜也を変えたい』と言ってくれました」と同じ非道な役とはいえ、藤原がまったく新たなキャラクターを作る意気込みだったと言う。

その理由は、曾根崎というキャラクターの特性にある。「22年前の殺人鬼が出てきて、一瞬にして『気持ち悪いけど、すごく興味を引かれてしまう。すごい魅力ある男性だ』というインパクトを与えなければいけない」(北島プロデューサー)わけだ。不気味だけど魅力的。演じる上では相当、難しいキャラクターだろう。入江悠監督は「演じることに対する不安は藤原さんから聞かなかった。むしろその難しさにやりがいに感じていた」と述懐。「すごく頼もしかった」と藤原の役者魂に敬意を表す。

藤原が新しい“クズ役”を作り上げていることに期待が高まるが、北島プロデューサーは「今までで最もクズな藤原竜也をお見せしたい。『藁の楯』を超えるクズです」と楽しそうに笑う。「借金を作ったり、目で人の動きを止めたり、ノートに名前を書いて人を死なせてしまったり、いろいろありました。そのどれとも違う、最もクズな藤原竜也をお見せしたいです」。【取材・文/成田おり枝】

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