50年ぶり!“オシャレ映画の元祖”がリバイバル!!
パリを舞台に、おてんば少女ザジが大活躍するフランス映画『地下鉄のザジ』(60)が、誕生50周年を記念してリバイバル公開される。1961年の日本公開以降、喫茶店などではこぞってこの作品のポスターが貼られるなど、大ヒットを記録した本作。現在30〜40代で、フレンチ好きの元オリーブ少女なら必ず通る、と言われた“オシャレ映画”の傑作なのだ。
主人公のザジは、短い前髪と不揃いな歯がトレードマークの10歳の女の子。田舎からパリに出てきた彼女が何よりも楽しみにしていたのはメトロ(地下鉄)に乗ることだった。だが残念なことに地下鉄はストの真っ最中。しかたなくパリの街を見物にでかけたザジだったが、次々に珍騒動が巻き起こる…。レイモン・クノーの原作をルイ・マル監督がユーモアたっぷりに描くスラップスティック・コメディである本作。おてんばでかわいいザジを演じたカトリーヌ・ドモンジョは、本作と共に伝説の名子役として今なお語り継がれる存在となっている。
また、この映画で描かれる60年代のフランス・パリの街は、何もかもスタイリッシュで、まさにオシャレそのもの。ストライキであふれかえる車も、人々のファッションも当然オシャレ。不思議と未来的な感じさえする。ちなみにこの時代は日本では昭和35年、つまり『ALWAYS 三丁目の夕日』(05)の頃だったのだから、当時の若者に与えた影響力は推して知るべしだ。
この映画から社名をとった配給元のザジフィルムズからは「邦画が一般的な昨今、この名作を若い人にも是非観て欲しい」との、作品に込めた熱い意見も飛び出した。また、Tシャツなどコラボ・グッズを展開中のファッション・ブランドIENAからは「ポップでキュートなザジの世界にIENAが迷い込んだら…というコンセプトで商品の作成に当たりました。どのアイテムにもザジへの愛がたっぷりつまっています」とのコメントも。この機会に、一世を風靡したオシャレ映画『地下鉄のザジ』を再検証してみてはいかがだろう。【トライワークス】