天海祐希、阿部寛との“擬似”夫婦生活は「幸せな毎日」
気鋭の脚本家・遊川和彦が初めて監督に挑戦した映画『恋妻家宮本』の初日舞台挨拶が1月28日にTOHOシネマズ日劇で開催され、阿部寛、天海祐希、菅野美穂、佐藤二朗、富司純子、遊川監督が登壇。夫婦役を演じた阿部と天海が相思相愛の思いを明かした。
本作は、子供たちが親元から離れ、2人きりの生活に戻された夫婦が感じる違和感や戸惑いをユーモラスに描く人間ドラマ。阿部は「夫婦の話をここまで深くやるのは初めて。天海さんと毎日、楽しい夫婦生活を送らせてもらった」とニッコリ。天海も「こんなハンサムさんと」と阿部をチラリと見つつ、「“擬似夫婦”を体験させていただき、幸せな毎日でした」と語っていた。
菅野と佐藤も夫婦役を演じた。佐藤は「菅ちゃんの旦那さん役をやれたのは、本当に一生の宝物」と感無量の様子。出産後、本作で映像作品への復帰を果たしたという菅野は「『お手洗い行って来ます』と言いながら、子供の世話をしていた。いい思い出です」と撮影を振り返り、「菅野の今までの違う面を引き出したいと、情熱をかけてくださった」と遊川監督に感謝しきりだった。
映画監督になることが「一番の夢だった」と言う遊川監督。この日のステージには、劇場にも駆けつけていた遊川夫人から、手紙が届けられた。天海が「和さんの作品で、少しでも多くの人が楽しんだり、救われたりすることを願っています。一緒に笑い、悩み、戦うことはできます。いつか私に甘えてもらえるよう頑張りますね」と愛の込もった手紙を代読すると、遊川監督は頭をかきながら、瞳を潤ませて感激の面持ち。佐藤から「泣け、ここは泣いとけ!」とけしかけられ、照れ笑いを見せていた。
会場が大きな拍手に包まれるなか、遊川監督が「愛しているよって言えばいいんですかね」としどろもどろになる一幕も。再び佐藤に「落ち着け!」と突っ込まれ、「『お前の味噌汁が飲みたい』って言えばいいんですよ!」と激しく声をかけられた。遊川監督は「お前の味噌汁が飲みたーい!」と大きな声で公開プロポーズし、笑顔いっぱいの舞台挨拶を締めくくった。【取材・文/成田おり枝】